防犯カメラのお悩みを解決

防犯カメラはダミーでもOK?ダミーカメラの効果を探る

防犯カメラはダミーでもOK?ダミーカメラの効果を探る

本格的な防犯カメラを導入しようと思うと、数万円かかることがあります。本物のカメラを設置していると安心感はありますが、費用面を考えると悩んでしまうという人のために、ダミーカメラがどの程度効果を発揮するのかを見てみましょう。

ダミーカメラは防犯カメラと同じ効果がある?

そもそもダミーカメラは防犯カメラと変わらない効果が期待できるものなのでしょうか?

ダミーカメラが防犯効果を発揮するケース

ダミーカメラはどんな場合でも効果を発揮するというものではありません。特に効果を発揮するのは、次のような場合です。

  • 複数の防犯カメラの中にダミーカメラを混ぜる
  • まだ何も起こっていないが、犯罪が心配な場合
  • イタズラ程度の場合
  • 夜に物音がする
  • 近所の家に泥棒が入った
  • ご近所トラブルがある場合

では、ひとつずつ見ていきましょう。

複数の防犯カメラの中にダミーカメラを混ぜる場合

ショッピングセンターなど広い場所で何台も防犯カメラを設置する場合は、その内の何台かはダミーカメラが混じっていると言われています。
(もちろん防犯のために、そんなことは公開されていませんが……)

一般家庭でも一戸建て住宅の場合は、玄関だけに防犯カメラを設置しても完全な防犯にはなりません。

ベランダ、庭、裏口など家の周囲をすべて監視できるように、何台かのカメラが必要になります。

しかし、金銭的に負担が大きくなるため、侵入しやすい場所は本物の防犯カメラを設置して、それほど危険性がない場所にはダミーカメラを設置するといいでしょう。

泥棒は家のまわりのすべてのカメラを確認する可能性は低いので、主要な部分に設置されている本物の防犯カメラを見て、あきらめて退散してしまいます。

犯罪が心配な場合

現実にはまだ何も犯罪や犯罪未遂が起こっていないが、「もし泥棒が来たら困るから」という理由でダミーカメラを設置する場合があります。

この場合はなるべく本物に近いタイプのものを選ぶようにしましょう。

ダミーカメラであっても犯罪を抑止する効果があると言われていますので、一定の効果は期待できるでしょう。

ただし、実際に洗濯物を盗られたとか、車にイタズラをされたといった被害があった場合は証拠を押さえるためにも本物の防犯カメラを設置しましょう。

最近、イタズラが多い

「家の郵便受けにゴミが入れられていた」「自動車や自転車のタイヤにクギが刺さってパンクさせられた」「干していた下着が1枚足りないようだ」といったイタズラがあった場合は、ダミーカメラでは証拠が残せません。

イタズラされた場所を撮影できるように防犯カメラを設置しましょう。

ただ、犯人は近所の子どもや認知症の傾向がある高齢者ということがあります。もし、子どものイタズラ程度なら、事を荒立てずにダミーカメラと「防犯カメラ作動中」のステッカーで様子を見るという方法があります。

それでも犯行(イタズラ)が繰り返されたり、どんどん犯行がエスカレートしたりする場合は防犯カメラでしっかりと撮影をします。警察や地域の民生委員さんなどに相談するときに防犯カメラで撮影をしておくと、話が進めやすくなります。

夜に物音がする場合

夜間に家の外を歩く音がするという場合は、家の様子を探られている可能性があります。その場合は、まずダミーカメラを設置して「見張っているぞ」ということをアピールすると効果的です。

また、夜間の場合は人感センサーライトを照らすようにしておくと、不審者の撃退効果があります。ダミーカメラと一緒にセンサーライトも設置してみましょう。もし、何度も続く場合は本物の防犯カメラを設置して、相手の姿を突き止めるといいでしょう。

近所の家に泥棒が入った

自分の家は被害に遭っていないが、近所の家に泥棒が入ったという情報を聞いたときは要注意です。泥棒は次に狙う家を物色しているはず。特に防犯カメラが設置していない家は狙い目と判断されます。

そこで、ダミーカメラを設置しておきましょう。さらに「防犯カメラ作動中」というステッカーを貼っておくと、より防犯効果が高まります。

しかし、複数の家で泥棒の被害が続いた場合は、ダミーではなく本物の防犯カメラの設置やホームセキュリティサービスを利用するのもいい方法です。

泥棒以外にも不審火や車上荒らしなどが続く場合も同様に対策を進めましょう。

ご近所トラブル対策にもダミーカメラは効果的

最近はご近所のトラブルが発展して深刻な状況になるケースが増えています。騒音、ゴミ、庭木の枝などささいなことがきっかけで、ご近所とトラブルになり嫌がらせを受けることがあります。

まずはダミーカメラを設置し、「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼ってみましょう。それで嫌がらせが収まれば効果があると判断できます。

それでも収まらない場合は本物の防犯カメラを設置して、確かな証拠を残すようにしましょう。嫌がらせが悪質な場合は警察に相談して、対策を考えましょう。

ダミーではなく本物の防犯カメラが必要な場合

ダミーカメラでも一定の防犯効果は期待できますが、次のようなケースは本物の防犯カメラを設置しましょう。

  • プロの空き巣や泥棒がうろついている場合
  • ストーカーに狙われている場合
  • 放火未遂があった場合

プロの目はごまかせない!

本物によく似たダミーカメラであっても、プロの泥棒が見るとニセモノだと見破られる場合があります。特に外側がプラスチックの安物であったり、カメラの内側にビー玉が入っていてレンズのように見せているタイプのダミーカメラは避けるようにしましょう。

プロの泥棒やしつこいストーカー、放火犯などが近くにいる場合はダミーではなく本物の防犯カメラの設置をおススメします。

プロの空き巣や泥棒、強盗がうろついている場合

近所で空き巣や泥棒に入られた家があるという情報を聞いた場合は、その手口を聞いてみましょう。

ピッキング(鍵穴に針金などを差し込んで鍵を開ける手口)やサムターン回し(特殊な道具でドアを開ける手口)、音を出さずにガラスを割って侵入する手口などであれば、なかり手慣れたプロの犯罪だと言えます。

こういったプロは当然、防犯カメラのチェックもしています。

防犯カメラ(ダミーカメラを含む)が設置されている家は後回しにして、無防備な家から狙いを定めていきます。

もし近所でこのような犯罪が相次ぐ場合は、自分の家も狙われる可能性があると考えていいでしょう。ダミーでもある程度の防犯効果は期待できますが、万が一に備えて本物の防犯カメラを設置する方が安心です。

悪質なストーカーの犯罪に備える

ストーカーは一度狙いを定めると、執拗につきまといます。さらに行動がエスカレートする傾向があるため、もしものときに備えて本物の防犯カメラで相手の姿を撮影するようにしましょう。

ストーカーは泥棒と違って、あまり防犯カメラを意識していません。ダミーカメラがあるからと言って行動を抑えることは少ないため、証拠を残すためにも本物のカメラの方が役に立ちます。

放火未遂は要注意

近所で不審火が続いたり、家の外に出していた段ボール箱に火をつけた形跡があったりした場合は、ダミーではなく防犯カメラを設置しましょう。

放火未遂はやがて本当の放火につながる可能性があります。放火犯は窃盗と同じで「放火癖」があると言われています。一度、放火をして人が騒ぐ様子を見るとワクワクして、また放火を繰り返すのだとか。

なんとも迷惑な話ですが、全国の火災原因の第1位が放火であることからも、放火件数が多いことがわかります。

放火未遂を見逃さないこと

放火は自分の家を失うだけでなく、状況によっては家族の命を失い、さらに近所に延焼するなど大惨事になりかねません。

最初の小さな放火(家の外に置いていたゴミやビニール傘を燃やすなど)や放火未遂を見逃さないためにも、防犯カメラを設置することが大切です。

燃えやすいものを家の外に置かないこと

ダンボールやゴミ袋、落ち葉など燃えやすいものを家のまわりに放置しないことも、放火を防ぐために有効です。

郵便受けから新聞やチラシがあふれ出ているのも放火につながりやすいので、こまめに取り出すようにしましょう。

ダミーカメラで防犯カメラと同じ効果を発揮するためのポイント~まとめ

ダミーカメラは安価で設置でき、ランニングコストもかかりません。しかし、撮影や録画ができないため、本当に犯罪被害を受けた場合に犯人の姿を残すことができません。

すでに何らかの被害を受けている場合は、犯人検挙のためにも本物の防犯カメラを設置しましょう。

しかし、それ以外のケースで、イタズラ程度の場合や夜間の物音が気になる場合は、まずダミーカメラで様子を見るという方法があります。ダミーでも「この家は防犯に力を入れている」「カメラが設置している家だ」と思わせる効果があり、犯罪抑止力になります。

また、複数のカメラを設置する中で、1~2台をダミーにして費用を抑えるという方法もおススメです。

状況に合った方法で使用してみましょう。