防犯カメラのお悩みを解決
地域の安全・安心のために、自治体から防犯カメラ設置や防犯グッズなどの購入に対して補助金が出るところがあります。
ただ、条件や金額など内容は自治体によって異なります。詳しく見ていきましょう。
都道府県単位または市区町村単位で、防犯カメラの設置や防犯事業に対して補助金を交付するところが多くみられます。
主な自治体の補助金の内容をご紹介します。
補助金の内容は防犯カメラの設置だけという自治体もあれば、防犯事業(防犯パトロール用のTシャツやジャンバー、タスキなどの購入)に対しても補助をするという自治体もあります。
また、上限の金額も設定されているので、注意しましょう。
自治体 | 対象 | 内容 | 上限金額 |
---|---|---|---|
東京都 | 町会・自治会 または町会・自治会と他の地域団体と連携した複数の地域 |
防犯カメラ、防犯灯などの防犯設備 | ・単独で行う場合:上限300万円 ・連携で行う場合:上限450万円 (防犯カメラ1台あたり60万円まで |
神奈川県 | 町内会・自治会など自主的に組織する団体 | ・防犯パトロール事業(帽子やTシャツ、ポロシャツなどの防犯活動用被服の購入費用) ・学校及び通学路安全確保事業(防犯用腕章やたすき、ステッカー、拡声器、青色回転灯などの購入費用) ・防犯キャンペーン事業(防犯用笛、防犯ベル、信号灯などの物品購入費用) |
1団体8万円が上限 |
千葉県 | 過去3年間でひったくり、自動車盗、車上狙いの犯罪が発生している市町村(自治会へは市町村からの間接補助) | ・防犯カメラ、防犯灯の設置 ・防犯パトロールに要する経費(ジャンバー、タスキ、強力ライト、ドライブレコーダーなど) |
・防犯カメラ:1台20万円まで ・防犯灯:5万円まで ・ドライブレコーダー:1台15,000円まで |
大阪市 | 大阪市地域振興会、大阪市PTA協議会を構成する団体など | 大阪市が指定する通学路、もしくは警察が必要と認める箇所、子どもに対する犯罪の抑止効果があると大阪市が認める箇所に設置する防犯カメラ | 防犯カメラ1台あたり15万円まで |
上記以外にも、例えば京都府では自転車盗被害が多発している駐輪場に対して防犯カメラ設置の補助を行っています。
このように各自治体の事情に合わせた補助を行っています。
例えば補助金が「防犯カメラ1台につき10万円まで」となっている場合でも、「ただし、防犯カメラ代金の3分の2まで」など細かい条件が設定されている場合があります。
もし本体価格が12万円の防犯カメラを設置しようとする場合、本体価格の3分の1、つまり4万円は申請団体が負担しなければなりません。補助金は本体価格の3分の2まででかつ10万円が上限なので8万円の補助が受けられるということになります。
平成28年度には国(厚生労働省の第二次補正予算)で保育園や高齢者・障害者などの福祉施設に対して防犯カメラ設置など防犯・安全対策に関して補助金が交付されました。
ただ、平成29年度は実施されていません。
今後も必要に応じて補助金が交付される可能性があります。
防犯カメラに対する補助金を受けるには、自治体に申請して審査に通る必要があります。
東京都の場合は、下記の流れで申請を行います。
上記は東京都の場合ですが、各自治体によって申請方法は異なります。
自治体のホームページには申請方法の記載があり、申請用紙のダウンロードができるようになっています。
事前によく確認するようにしましょう。
防犯カメラの補助金はいつも募集しているわけではありません。自治体によっては、かなり短期間で募集を締め切ってしまいます。
また予算の関係で早くに打ち切りになったり、翌年は募集がなかったり……ということがあるので、補助金の交付を検討される場合は募集期間に注意しましょう。
防犯カメラの設置に対して補助金が出るのはありがたいことですが、注意しなければならない点があります。
ルールや条件はしっかり守って設置しましょう。
自治体によって内容は異なりますが、特に設置場所や設置年数に対して条件を設けているところが多いようです。
自治体が交付する補助金で防犯カメラを設置する場所は、通学路や公道、公道に面した公園などが対象です。
カメラの撮影範囲に住宅や店舗などが入る場合は、事前に該当する住宅や店舗に説明をして同意を得る必要があります。
また、「防犯カメラ作動中」などの表示板を民有地に設置することが条件になっています。
補助金で防犯カメラを設置する場合は、「6年間は運用すること」など年数の条件を設けているところがあります。
その間のメンテナンスや管理面についても、事前によく検討することが大切です。
防犯カメラを設置すると、電気代や保守点検代、故障したときの修理代、部品代などメンテナンスにも費用がかかります。
設置に対しては補助金がありますが、維持に関しての補助はありません。地域の安全のためとは言っても、維持できないようでは困ります。
補助金申請時にはこのようなランニングコストも視野に入れて検討するようにしましょう。
また、上でもご紹介しましたが、補助金は本体価格の全額ではないケースがあるので、その際の申請者側の負担金額もよく考える必要があります。
最近はインターネットを利用したネットワークカメラ(IPカメラ)の採用が増えています。離れたところからでも画像が確認できるというメリットがありますが、公道を撮影する機会が多いため一般市民が映り込んでしまいます。
不正アクセスや撮影された画像の流出を防ぐためにも、パスワードの管理は厳重に行うようにしましょう。
各地の自治体では、地域の防犯、安全・安心のために防犯カメラを設置する自治会や地域団体などに補助金を交付しています。
補助金の金額や対象となる団体、補助の内容は自治体によって異なります。また、募集には期限があり、すでに募集が終わっている自治体もあるので申請前によく確認してください。
設置場所や設置期間の条件もよく確かめておきましょう。なお、設置後はメンテナンスや電気代などのランニングコストがかかります。メリットとデメリットをよく考えて設置を検討するといいでしょう。