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気密性の高いマンションでじゃがいも・たまねぎを長期保管するための冷蔵庫活用術

じゃがいも

気密性・断熱性の高い住宅が増えています。マンションはもちろん戸建でもそうです。

高気密高断熱のマンションや一戸建ての良いところは、空調がコントロールしやすいという点です。エアコンや床暖房で年間を通して家中を快適な状態に保てます。暖気や冷気が逃げづらいので光熱費の節約にもなります。

その一方、困ったことも出てきました。

それは本来常温で保存していた食材の保管場所です。家中が快適な温度に調整されていて風の通りもありませんので、根菜類などの常温保存が難しくなってきているのです。

そこで活用したいのが冷蔵庫です。

じゃがいもやたまねぎを冷蔵庫で保存できるの?と疑問に思うかもしれません。しかし、最近の気密性の高い住宅では、常温保存にこだわるよりも冷蔵庫をうまく使いこなす方が長期保管ができるようになります。

ここでは、じゃがいもやたまねぎを冷蔵庫で保存する方法を解説します。

じゃがいも・たまねぎは従来なら常温保存が正解

軒先で保存

じゃがいも・たまねぎの保管は従来であれば常温保存です。

じゃがいもやたまねぎは冷気に弱いので、冷蔵庫で保存するよりも、風通しが良く涼しい日が当たらない場所で保管する方が適しています。

軒先にたまねぎが吊るされている光景を見たことがあると思いますが、あのような状態がベストということです。

伝統的なつくりの家には、軒先や土間などがあります。そしてこうした場所は常温保存が向いている野菜の保管場所として最適だったのです。

じゃがいも・たまねぎが常温保存ができない最近の住宅事情

マンションのキッチン

冒頭でも触れましたが、マンションや最近作られた戸建の場合、気密性が高くなっています。

室内で常温保存ができないとなるとベランダで保管しようと考えるかもしれません。しかし必ずしも日陰になる方角にベランダがあるとは限りません。1日中直射日光の当たるベランダではじゃがいももたまねぎもすぐに芽が出てしまいます。

つまり、最近の住宅にはこれまでのように常温保存できる場所が無いということです。

そこで積極的に活用するべきなのが冷蔵庫の野菜室です。

じゃがいも・たまねぎなど冷気に弱い野菜は冷蔵庫での保管には向いていません。しかしちょっとしたコツを知れば、常温保存よりもうんと長く保管することが可能になります。

冷蔵庫の野菜室でじゃがいも・たまねぎを長期保存するコツ

冷蔵庫

じゃがいもやたまねぎは冷気が苦手です。そのため本来であれば冷蔵庫での保存には向きません。しかし適切に冷気対策をすれば大丈夫。気密性の高いマンションや最近の住宅でも長期保存ができます。

冷気対策のために用意するもの

  • 新聞紙
  • ビニール袋

じゃがいも・たまねぎを1個ずつ新聞紙でくるみます。そしてまとめてビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室にいれましょう。これで完璧です。

野菜自身の水分で新聞紙が湿ってくるとカビが発生する原因になります。湿ってきた新聞紙は交換してあげましょう。

新聞紙とビニール袋さえあれば、常温保存の野菜も冷蔵庫で保管ができるのです。

じゃがいも・たまねぎを半年間保管することも可能

じゃがいも・たまねぎの冷蔵庫保存では、半年間保管することも可能です。

湿気対策をして適切に管理していれば、芽も出ずシワシワにもならずに長期間おいしさを保つことができます。

マンションなど室内を空調で管理している場合には、常温保存をするよりも確実に長期保存ができる方法と言えます。

じゃがいも・たまねぎを部屋の片隅に置かなくて良い

また、食材を見える場所に置いておかなくて良いというのも大きなメリットです。

特に住宅地にある戸建やマンションの場合、充分に広いスペースが確保できているとは言えません。そんな住宅の中ですっきり暮らしたいとなると、ごちゃごちゃしたものを見える場所に出しておくのはできるだけ避けたいことです。

じゃがいもやたまねぎを冷蔵庫で保存できれば、室内を常にすっきりした状態に保てます。

じゃがいも・たまねぎの冷凍保存は使うときに便利

たまねぎ

じゃがいもやたまねぎを丸まま1個保存するのではなく、切ったり火を通したりして冷凍しておくのもおすすめです。

加工して冷凍する方法だと、長期保存ができるだけでなく、使いたいときにすぐに使えるという便利さもあります。

時間があるときに一気に処理しておけば、調理の手間を減らして日常の家事をラクにできます。

じゃがいもはマッシュポテトに

じゃがいもは加熱してマッシュポテトにしておくと使い勝手が良いです。

コロッケやサラダ・グラタンなどに活用できます。

加熱して固形のまま冷凍してしまうと食感の変化が目立つ食材ですが、マッシュポテトになっていれば気になりません。

あめ色たまねぎがあればカレーやシチューがより手軽に

たまねぎはあめ色たまねぎにして冷凍しておくと使い勝手が良く便利です。

カレーやシチューは作り方自体は簡単ですが、たまねぎを炒めるのに時間がかかってしまいます。

冷凍庫に常に炒めたたまねぎがあれば、「今日は忙しくて何も作れない」というようなときにもササッとカレーやシチューを作れます。

たまねぎは切って冷凍しておくだけでも良い

たまねぎは切って冷凍しておくだけでも便利です。

凍ったままみそ汁やスープの具として使えます。

スライスとくし切りなど、よく作る料理に合わせて数種類の切り方で冷凍しておくと、さっと取り出して使えるので手軽に作れる料理が増えます。

じゃがいも・たまねぎの保管は住宅事情にあわせて臨機応変に

野菜

じゃがいも・たまねぎの保管といえば常温保存でした。

しかし近年の住宅事情を考えると、必ずしも常温保存がベストというわけではないと分かりました。

常温保存がうまくできない住宅では、冷気対策をして冷蔵庫保存をすると長期保存ができますし、冷凍も活用すると食事作りの時短にもつながります。

特に

  • 高気密高断熱の住宅やマンション
  • 年間を通してエアコンで室温を調節している
  • ベランダは南向きにしかない

というようなマンションや戸建では、冷蔵庫保存がおすすめです。

私たちを取り巻く住環境は年々変化しています。じゃがいもやたまねぎの保存も、住環境の変化に合わせて最適な方法が変化していくのは当然です。

常温保存ということにこだわり過ぎず、自宅の環境を考えて最適な方法で保存できるよう、臨機応変に考えましょう。

その際の選択肢として、冷蔵庫での保存も検討してみてください。