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「もったいない精神」はお金がたまる! 野菜をとことん使い切る節約レシピ

野菜
日本人が昔から大事に守り続けてきた「もったいない」の精神。このスピリットを野菜料理にも生かすことで、実は年間数千円単位の節約につながるんですよ!活用するのは、トマトのへたやじゃがいもの皮、ニンジンのシッポ、大根の葉っぱなど、普段の調理で思わず捨ててしまっているクズ野菜です。手作りの洋風だしを作ることでブイヨンを買う必要がなくなり、栄養豊富なので元気も満タン。節約だけでなくエコにもつながるので、ぜひ試してみてください。

【レシピ1】べジブロス
野菜の残り物は、まとめて茹でてだし代わりにする

<べジブロスの作り方>
①大根の皮など、野菜をカットするときに出るクズを捨てずに取っておく。
②野菜両手一杯に対して水1.3リットル、お酒小さじ1杯を鍋に入れて、弱火で30分ほど煮込む。
③それを目の細かいザルで濾したら完成!黄金色の美味しいだしの出来上がりです。

べジブロスの健康効果がスゴい

じゃがいも「じゃがいもの皮を剥いたらポイッ」「大根のシッポは迷わずポイッ」と、今まで何気なく捨てていた野菜の皮や切れはし。ところが、その捨てているあたりに、実はたくさんの栄養が含まれているのです。

「それを捨ててしまうなんて、もったいない!」というわけで、登場したのが“べジブロス”。これをだし代わりにして洋風スープやカレー、シチューなどを作ると、味に深みが増してとても美味しくなります。しかもブイヨンを買わないで済むので、家計の節約にもなるでしょう。実は飲食店のプロも、ブイヨンを作るときは野菜を切らずに、丸ごと入れて作るのだそうです。

また、べジブロスには抗酸化物質であるフィトケミカル(ファイトケミカル)が豊富に含まれているので、免疫力強化やアンチエイジングにもつながります。へたな健康食品を摂るなら、野菜のへたの方がずっといいということですね!

べジブロスに向かない野菜もある

何でもごちゃ混ぜにして茹でられるべジブロスですが、中にはべジブロスとしては向かない野菜もあります。べジブロスに向かないとされているのは、次のような野菜です。

●ブロッコリーの芯
●カリフラワー
●キャベツの芯
●菜の花
●かぼちゃの種

カリフラワー
ブロッコリーやキャベツの芯などは栄養豊富なので、べジブロスに入れられれば嬉しいのですが、長時間煮込むと臭みが出てしまうので残念ながら向いていません。

でも、これらを絶対使えないかというと、そういうわけではありません。量を調節しながら、少なめに入れる分には、問題なく使えるでしょう。下記にお勧め野菜として挙げているタマネギの皮も、あまり入れ過ぎると色が濃くなったり苦みが増したりするので、調節が必要です。

こんな野菜が、べジブロスにはお勧め

べジブロスに使う野菜に向いているのは、次のような野菜です。

●トマトのへた
●きのこの石づき(しいたけの芯など)
●ニンジンの皮や頭・シッポの部分
●じゃがいもの皮
●玉ねぎの皮や根
●長ネギの青い部分
●大根の皮や頭・シッポの部分

にんじんの皮これらを全部まとめてグツグツ煮込むと、黄金色の美味しそうなスープが取れます。ただし農薬がバッチリ付いているような野菜は、50℃ほどのお湯でしっかりと洗うか、葉物の場合はお湯に浸けてから洗うなどして農薬を落としてから使いましょう。

【レシピ2】野菜を皮ごと食べられる美味しい料理

食材は一物全体で食べるのが理想的

野菜まるごと食養生でよく使われる言葉に、「一物全体」という言葉があります。これは、食材を丸ごと使う方が、栄養価などさまざまな意味でバランスが取れているということ。野菜もまたしかりで、皮を剥かずに丸ごと食べる方が、本来の食べ方としては最適なのです。

とはいっても、ゴソゴソとしたまずい食感を我慢してまで皮つきで食べるのは、ちょっと遠慮したいですね。そこで、皮つきでも美味しい野菜レシピをご紹介しましょう!

ニンジンを皮ごと使える「にんじんしりしり」

にんじんしりしり「ニンジンを子どもたちがこんなにパクパク食べるなんてビックリ」という声が多いのが、「にんじんしりしり」というレシピです。ツナ缶や卵を使うので、ニンジンを皮のまま使ってもまったく違和感なく、本当にパクパク食べられます。

<にんじんしりしりの作り方>
①ニンジン(1本)を皮のまま千切りにし、フライパンに油を引いて炒めます。
②そこにツナ缶(1缶)を入れ、塩コショウ(少々)としょうゆ(小さじ1杯)・昆布だし(顆粒小さじ1杯)を入れてさらに炒めます。
③仕上げに溶き卵(2個)を入れてサッと炒め合わせ、完成です!

皮ごとの長芋がご馳走になる「長芋ステーキ」

長芋長芋といえば、すりおろしてとろろ芋にしたり、皮を剥いて煮物や炒め物にするイメージがありますね。長芋を皮ごと食べるなら、バーナーでヒゲを焼き落としてから、そのまますりおろすのもお勧めです。多少ツブツブ感は残りますが、すりこぎで丁寧にすれば、滋味のあるいい感じの味わいになるでしょう。

また、皮ごとの長芋をステーキにしてしまうという、大胆な発想のレシピもあります!これが意外にも美味しく、子どもから大人まで楽しめるご馳走になるので、ぜひ試してみてください。

<長芋ステーキの作り方>
①長芋(15㎝)をきれいに洗い、ヒゲはそのままで1.5~2㎝ほどの厚さに輪切りにします。
②フライパンに油を引き、長芋を入れ塩コショウをしてフタをし、中火で両面をこんがりと焼きます。
③仕上げにしょうゆを回しかけ、お皿に盛りつけたらマヨネーズとかつお節・ごまをかけて完成です!

油で焼いたり、マヨネーズやかつお節などを加えることで、皮の食感をむしろ楽しみながら味わうことができます。

まとめ

「野菜の皮や芯は食べられない」というのは、私たち現代人の思い込みだったようです。べジブロスで使えないブロッコリーの芯なども、きんぴらなどにアレンジすると、美味しく食べ切ることができます。自然の恵みによって与えられた野菜を「もったいないから捨てられない」と思うことで、節約とエコの一挙両得になるのは、とても嬉しいことですね。