洗濯のお悩みを解決

ニットの服を型崩れしないで洗濯する方法

ニット 女性

「冬になると、ニットのセーターが手放せない」という人もいるのでは?ほっこりと暖かく身体を包んでくれるニットの服ですが、いざ洗濯となると、とたんに暗い表情になってしまう人も少なくありません。「あれこれ工夫をして干しても、何だか伸びたりヨレたりしてしまう」という人のために、もうこれ以上ニットの洗濯で失敗しないための洗濯のしかたをご紹介しましょう!

まずはニットの「洗濯表示マーク」を確認

洗濯表示マーク

自宅で洗濯できないニットもある

ニットを洗濯する前に、まずは右のような「洗濯表示マーク」を確認しましょう。

  • 左下の「洗面器の絵に×印」が表示されている場合は、自宅で洗濯はできないので、クリーニングに出す必要があります(ただし、この表示があっても、実際には自宅で洗えるものもあります)。
  • 左上の「洗面器の絵に手洗い30」が表示されていたら、液温30℃を限度として、弱い手洗いで洗います。
  • 右上の「洗濯機に弱40」の表示があれば、液温40℃を限界として、洗濯機の弱水流または弱い手洗いで洗います。
  • 右下の「〇にドライ」の表示は、ドライクリーニングができるという意味です。

このように同じニットでもさまざまな洗濯方法があるので、確認してから洗うことが大切です。

洗濯機で洗うなら「ドライコース」を選ぶ

洗濯機

「ドライコース」を選んで、他の洗濯物とは別に洗濯機にかける

ニットを洗濯機で洗うときは、必ず「ドライコース」を選択しましょう。他の洗濯物と一緒に洗うと、摩擦によって衣類が刺激を受けるので、ニットはニットだけで洗った方が服を傷めません。

「セーター1枚だけ洗濯機にかけるなんて、もったいない!」と思うかもしれませんが、お気に入りのセーターが傷んでしまうと、もっともったいないかもしれません。もしも「セーターだけで洗濯機はちょっと」という場合は、やや面倒ですが手洗いがお勧めです。洗濯機にドライコースが付いていない場合も、手洗いをするのがベストの方法です。

お湯で洗うと縮むので、必ず水洗いに

水

洗濯機で洗うときは、ニットを裏返して洗濯ネットに入れてから洗います。こうすることで、衣類の表側が守られるので、毛玉ができにくくなるのです。

また、洗濯機によってはお湯で洗えるものもありますが、ニットはお湯で洗うと縮んでしまうので、必ず常温の水で洗いましょう。

おしゃれ着洗い用の中性洗剤を使う

ニットの衣類に塩素系やアルカリ系の洗剤はNGです。必ず「おしゃれ着洗い用の中性洗剤」を使って洗濯するようにしましょう。

手間はかかっても安心して洗濯できる手洗い

つけ置き

水道代・電気代の節約にもなる

ニットを手洗いする場合は、洗濯機に比べて多少面倒な点はありますが、自分なりに手加減をしながら洗えるので安心して洗濯できます。水道代・電気代の節約にもなるので、もし時間に余裕があれば手洗いをした方が良いでしょう。

ニットを手洗いする手順
①洗濯液を作る 洗面器に水を入れ、「おしゃれ着洗い用の中性洗剤」をパッケージの表示に従って適量入れる。
②ニットをつけ込む 衣類をたたんで、洗濯液につけ込む。つけ込む時間は洗濯表示マークに従う。無駄に衣類を動かさないように注意!
③軽くすすぐ 衣類を取り出して手で軽く押し、簡単に絞る。洗浄液を捨てて水を入れ替え、衣類をなるべく動かさずにすすぐ。
④洗濯機で脱水をする 高速回転で15秒ほど脱水する。
⑤形を整えて干す 100均でも購入できる「平干しハンガー」の上に、形を整えて干すと、シワもなくきれいに仕上がる

こんなに大変だった!プロのクリーニング

クリーニング店

ここまでお話しすると、「自宅でも、クリーニング店と同じように洗濯できるから大丈夫!」と思うかもしれませんが、実際にクリーニング店ではどのようにニットを仕上げているかというと…?

ここでは、ドライクリーニングの方法をご紹介します。

検品 まずは衣類を検品し、ほつれや破れなどがないかどうかを確認します。ボタンやファスナーなどは専用の道具でガードし、毛ゴミやホコリがあれば取り除きます。リボンやベルト、肩パッドなどのように取り外せるものは取り外し、丁寧に水洗いして乾燥させます。
採寸 アンゴラやカシミヤ、モヘヤなどの獣毛製品などはデリケートなので、伸び縮みがないかどうか採寸してから洗浄します。
前処理 しつこい汚れやシミなどは、洗濯前に取り除くか、洗浄する際に落ちやすくなるように処理をします。
ドライ洗浄 衣類をネットに入れて、ドライクリーニング専用の機械に入れ、有機溶剤を入れて回します。
脱水 衣類に脱水をかけます。ドライクリーニングでは、長時間かけて脱水してもシワになりません。
乾燥 衣類を専用の機械で乾燥させます。この工程の前に、いい風合いを出すために仕上げ剤をコーティングする場合もあります。
仕上げ ハンドアイロンを浮かしながら、ふっくらとした感じを出すようにゆっくりと動かしてアイロンをかけていきます。

まとめ

普段何気なく頼んでいるクリーニングですが、プロはここまで丁寧にやってくれていたんですね!本当に大事なアンゴラのニットやカシミヤなどは、やはりクリーニング店に依頼した方が後悔しないかもしれません。

でもその逆に、頻繁に使うセーターなどは、いちいちクリーニングに出していたら出費がかさんで大変です。自宅でできるニット洗濯法を身につけて、気軽に洗えるようにできると良いですね!