節約のお悩みを解決

太陽光発電は、売電価格が下がった今でも電気代を節約できる?

太陽光発電住宅
「太陽光発電システムを取り付けると、電気代がかなり安くなるけれど、設置費用などを含めると本当にお得なのかどうか…」と迷っている人も、多いのではないでしょうか?そこで、太陽光発電システムを今から取り付けたら、本当に家計の節約につながるのかについて、ご紹介したいと思います。

結論から言うと、「今から取り付けても節約にはなる!」

売電価格が下がるのと同時に、本体価格も下がっている

クリーン住宅
結論から先に言ってしまうと、いまからでも太陽光発電を取り付けるのは、家計の節約につながります。「売電の固定価格がだいぶ下がってしまったし、乗り遅れた感がある」と思っている人は、かなり多いかもしれません。しかし、それと同時に太陽光発電システムの本体価格もかなり下がっているので、結果的にはお得になるのです。

固定価格買取制度がスタートした当初ほどのお得感はない

では、余剰電力の買い取りが始まった頃と同じくらいお得かというと、そこまでは残念ながらいかないようです。2012年に余剰電力の固定価格買取制度(FIT法)がスタートした当初の売電単価は42円、2016年は31円(出力制御対応機種設置義務ありの場合は33円)まで下がっています。

パネル本体の価格はというと、たとえば国産の高品質低価格な太陽光発電システムを設置し、6kWの太陽光パネルを取り付けた場合、2012年には220万円弱程度だったパネルが2016年に170万円弱程度に下がっています(価格は各社の見積もりによってかなり異なります)。

およそ50万円程度下がったとして、住宅用の固定価格買取は10年間なので、50÷10=5万円。42円単価で売電している家庭と31円単価で売電している家庭との年間売電価格差は、5万円を大きく上回っているケースが多く、その当時と比べて同じお得感を望むのは無理なようです。

太陽光を付けるか付けないかで比べると、付けた方がお得

太陽
「それならもう付けても仕方ない」と思うのは早計で、太陽光発電システムを付けるか付けないかで比べると、やはり付けた方がお得です。

太陽光のパネル自体は表面が強化ガラスでできているため、10年や20年で壊れてしまうリスクは極めて少ないと考えてよいでしょう。ただパネルコンディショナーは、どうしても10年以上経つと壊れてしまう場合があり、価格は5kWくらいの発電量で30万円程度。さらに10年に一度、売電メーターの点検・交換が必要で、3~5万円程度かかります。

これだけの経費を差し引いても、10年間にわたる売電収入はそれを上回る見込みは十分にあります。年間実質2万円以上の節約になる家庭も、少なくありません。どのくらいお得になるかは、設置費用や電力の使用量などによっても異なるため、業者に試算してもらった方が賢明です。

10kWの太陽光パネルを乗せると、固定価格買取期間が20年に延長される

さらに太陽光パネルを10kW以上乗せると、住宅用太陽光発電から産業用太陽光発電に格上げになり、売電価格は住宅用よりも7円程度下がるものの、固定価格買取期間が10年から20年に延長されるというメリットがあります。

その分設置費用や維持費用もかかりますが、結果的にお得度が増すことは間違いありません。ただし、固定価格買取制度は国の改正の動きもあるため、注意が必要です。

信頼できる設置業者を見つけることが大切

売りたい一心の業者に頼むと、トラブルのもとに

太陽光発電システムの導入を考える際、一番気を付けたいのは、信頼できる業者を選ぶことです。もちろん価格面での安さも重要ですが、業者によっては売りたい一心で、デメリットを隠して契約を取り付けてくる場合もあるからです。また、施工の下手な業者に頼んでしまうと、トラブルの原因にもなりかねません。

太陽光発電のデメリットも含め、きちんと相談できる業者選びを

勧誘の電話やチラシなどに惑わされず、まずは数社から見積もりをとり、できるだけ多くの業者と会って話を聞くのが賢明な方法です。数社から見積もりをとることで、価格を下げることもでき、太陽光発電のメリット・デメリットなどもより把握することができるでしょう。

複数の業者の中から、太陽光発電のデメリットも含めてきちんと相談できる、誠実な業者を選ぶことをお勧めします。

太陽光発電を取り付けると、電磁波の問題は大丈夫?

電磁波の主な原因は、パワーコンディショナー

太陽光発電の電磁波に関してはさまざまな説がありますが、わずかながらも「太陽光発電を取り付けてから、頭痛やめまいがする」と訴える人がいることは事実です。この原因の多くは、太陽光パネルそのものよりも、パワーコンディショナーによる電磁波過敏症と考えられます。

パワーコンディショナーは屋外に設置すること

パワコン
パワーコンディショナーは、太陽電池によって作られた直流の電気を交流に変換するための装置なので、高周波の電磁波を発生します。そのため、室内にパワーコンディショナーがある場合は、人によっては影響を受けてしまう危険性があるのです。そのリスクを避けるためには、パワーコンディショナーを屋外に設置することが大切です。

電磁波をできるだけ低減する工夫が必要

太陽光発電による電磁波を低減するためには、電磁波シールドや磁場低減装置など、電磁波を低減するシートや装置を取り付けるのがベストです。たとえば「どうしても室内にパワーコンディショナーを置かなくてはならない」という場合であれば、パワーコンディショナーの内側に磁場低減装置を取り付けることによって、電磁波を半減させることができます。

まとめ

固定価格買取制度が安くなった今でも、太陽光発電システムは、家計の“節約対策”のひとつとしてまだまだ役立ちます!電気代が節約できるだけでなく、自家発電することによって災害時の電気確保にもつながるので、積極的に検討してみる価値はあるでしょう。