雨漏りのお悩みを解決
このページで分かること
雨漏りが発生すると、家の中の大切なものを濡らしてしまいます。特に困るのが家具や畳、カーペット、寝具、そして電化製品です。
これらが雨漏りで濡れた場合の対処方法をご紹介します。
雨漏りは事前に予測が難しい上に、いつどこから雨水が侵入するかわかりません。時にはベッドや布団が濡れて寝る場所がなくなるということもあります。
そんなとき、どうすればいいのでしょうか。
雨漏りでタンスや衣装ケースなどの家具が濡れてしまった場合は、まずは雨水がかからない場所に移動させましょう。
塗れた場所はすぐにぞうきんなどで拭き取ります。また、床も濡れているでしょうから、バケツなどで雨水を受けるようにしましょう。周囲に雨水が飛び散らないように、ビニールシートを敷いて対策をします。
雨が止んでから、部屋に風を通して濡れた部分を乾燥させましょう。タンスの中の衣類は外に干してよく乾燥させます。
最近の家の構造によっては、雨漏りして家具が濡れたことに気づかないケースがあります。
衣替えで衣類を入れ替えようとしたら普通では考えられないほど衣類が湿っていて、よく調べたら雨漏りだったというケースや、大掃除でタンスを動かしたら壁紙やタンスの裏側がカビていたというケースがあります。
このような雨漏りを放置しておくと、カビ、悪臭、シロアリの発生などにつながります。また、雨漏りの存在自体にも気づかないので天井板などの腐食にもつながります。
状況にもよりますが、気づいたらすぐに乾燥させて、家具が湿気で傷んでいる場合は処分することになります。
雨漏りの被害で多いのが、床が濡れることです。特に畳やカーペットが広い範囲で濡れると困りますよね。
在宅中に雨漏りに気づいたら、すぐにバケツやビニールシートで雨水を受け止めましょう。
ただ、困るのは留守中に雨漏りした場合です。家に帰ってきたら、床が水浸しということになります。
そんな場合はぞうきんや新聞紙で押さえながら水分を可能な限り吸い取りましょう。ある程度の水分が吸い取れたら、エアコンやドライヤーなどの風で乾かします。天気がいい日に畳を上げて乾燥させましょう。
雨水の量が多かった場合は、畳屋さんに相談するのもいい方法です。
カーペットも同じで、まず水分を吸い取り、日光や風に当てて乾燥させましょう。
雨漏りに気づいたらまずベッドや布団を濡れない場所に移動させて、寝る場所を確保することが先決です。
雨漏りの水分量にもよりますが、布団は晴れた日に干して乾燥させましょう。マットレスやベッドシーツも水分を吸い取ったり、日光に当てたりして乾燥させます。
よく乾燥させないとカビが発生するので注意しましょう。
水に濡れた電化製品は、すぐにコンセントを抜いておきましょう。電気が流れるとショートしたり、発火したりして危険です。また、うっかり触ると感電することがあります。
水漏れの程度にもよりますが、濡れた電化製品は故障する可能性が高いので作動確認はせずに電気店やメーカーに修理に出しましょう。
少量の雨漏りならば、乾燥させればまた使うことができます。しかし、大量の雨水で濡れた場合は、修理やリフォーム、場合によっては処分や買い換えが必要になります。
最近は処分費用もかかるので、いずれにしても雨漏りの後はお金がかかります。そんなときに役立つのが火災保険です。
火災保険は火事の場合だけでなく、さまざまな災害で被害を受けた場合にも補償が受けられます。
なお、住宅向けの火災保険には「住宅総合保険」と「住宅火災保険」の2種類があり、補償内容は下記のように異なります。
住宅総合保険 | 住宅火災保険 | |
火災 | 〇 | 〇 |
落雷 | 〇 | 〇 |
ガス爆発 | 〇 | 〇 |
風災 雹(ひょう) 雪災 |
〇(※) | 〇(※) |
水災 | 〇(※) | × |
落下物や飛来物 | 〇 | × |
給排水設備の水漏れ | 〇 | × |
騒じょうによる暴行 | 〇 | × |
落雷 | 〇 | × |
盗難 | 〇 | × |
(※:契約内容によって一部本人の自己負担金あり)
なお、保険会社によって呼び方が違う場合や補償が選択できる場合などがあります。
上記の火災保険は「住宅」が対象です。建物が被害を受けた場合は保険金が受け取れますが、家具や電化製品などの家財装具が被害を受けた場合は対象外です。
そこで家具などの被害に備える保険として「家財保険」があります。
保険の対象となる「家財」は、下記のものを指します。
家財として補償されるもの | ・家具 ・テレビや冷蔵庫などの電化製品 ・ベッドや寝具 ・ソファーやテーブルセットなど ・衣類全般 ・楽器 ・総排気量が125CC以下の原動機付自転車 |
---|---|
明記物件(※) (保険証券に明記することで補償されるもの) |
・1個または1組の価格が30万円を超える貴金属・宝石・書画・骨董品・美術品など |
家財保険の補償の対象外 | ・自動車 ・バイク(ただし総排気量が125CC以下の原動機付自転車は家財に含む) ・通貨(お金)・小切手 ・有価証券 ・電子マネー ・ペット ・記憶媒体(CD、USBメモリ、ハードディスクなど)に保存されたデータ ・商品や製品、在庫品 ・業務用の設備や什器、備品 |
(※:明記物件は家財保険を申し込む際に申告して保険証券に記載されないと補償が受けられません。)
ただし、家財の対象となるものは、保険会社によって多少異なります。事前によく確認しておきましょう。
家財保険の対象となるものは、基本的に「動かせるもの」です。浴槽や洗面台、車庫、床暖房、システムキッチン、アンテナ、門などは家財保険の対象ではないので注意しましょう。
(保険会社によって多少の解釈の違いはあります。)
火災保険は建物に対する補償ですが、家財保険は家の中にある物に対しての補償です。持ち家の場合は、火災保険には加入していても家財保険には加入していないという人が多いのですが、火災、雨漏り、落雷などで家具や電化製品が壊れたときも補償されるので、おすすめです。
家財保険の保険料は家財の評価額や家の構造などによって違ってきます。家財の評価額は、世帯主の年齢や家族の人数(大人と子どもの数)である程度の金額を算出します。それによって保険料を計算することになります。
家族構成や年齢による家財の評価額の目安は下記の通りです。
世帯主の年齢 | 大人2人家族 | 大人2人 子ども1人 |
大人2人 子ども2人 |
独身1人暮らし |
---|---|---|---|---|
30歳前後 | 700万円 | 790万円 | 800万円 | 300万円 |
40歳前後 | 1,130万円 | 1,220万円 | 1,310万円 | 300万円 |
50歳以上 | 1,550万円 | 1,640万円 | 1,730万円 | 300万円 |
火災保険(建物)と一緒に家財保険に加入する場合は、補償が受けられるケースは火災保険の内容に準じたものになります。
例えば火災保険で水災や落雷でも補償が受けられるようにしておけば、家財保険でも同様に補償が受けられます。家財保険だけ加入する場合は、どんな場面で補償が受けられるかを選ぶことができます。
なお、家財保険の特約(オプション)をつけることで、「不測かつ突発的な事故」を補償対象にすることができます。これは災害ではなく、自分や家族がうっかり家具などを壊した場合に補償されるものです。
賃貸住宅(アパートや賃貸マンションなど)に入居する際には火災保険に加入しますが、その内容は「家財保険」です。
もし雨漏りがして家具や電化製品が壊れた場合は補償されます。ただし、補償されるケースは加入している保険の内容によって異なるので、一度確認してみましょう。
雨漏りの状態によっては、家具や畳、カーペット、ベッドなどがかなり水を含んでしまうことがあります。
それを放置すると、二次被害に発展することがあるので注意しましょう。
タンスやクローゼット、押入れの雨漏りを放置しておくと、中の衣類や布団が大量の湿気を含んでカビが発生します。
また、タンスなどの木材がかびるとシロアリの発生にもつながるので、乾燥させるか、湿気がひどい場合は廃棄処分にしましょう。
畳やカーペットも湿気を含むと、カビの原因になります。さらにダニが発生することもあるので、よく乾燥させましょう。
特に梅雨や台風シーズンなどで長雨が続くときは要注意です。畳やカーペットの湿気があまりひどい場合は新しいものと取り換える方が安心です。
上でも書いた通り、電化製品が水に濡れると故障の原因になります。特に通電するとショートや発火を招いて危険なので、必ずコンセントは抜いておきましょう。自分で点検や修理は行わずに、家電販売店やメーカーに相談してください。
最近は高性能の電化製品が安く販売されているので、修理するより買い換える方がお得なケースがあります。検討されるといいでしょう。
雨漏りでタンスやベッドなどの家具、電化製品、畳やカーペットなどが濡れてしまった場合は、まずはよく乾燥させることが大切です。
雨漏りが続く場合は、雨水がかからない場所に移動させたり、雨水をバケツで受けたりして、それ以上濡れないようにしましょう。
電化製品はコンセントを入れると、ショートしたり発火したりすることがあります。コンセントを抜いて、点検や修理に出します。場合によっては買い換える方がお得です。
なお、台風などの風災や落雷、水災などで家の中の物が被害を受けた場合は、家財保険で補償を受けることができます。未加入の場合は加入を検討されるといいでしょう。賃貸住宅の場合は、入居時に家財保険に加入しているので、内容を確認してみましょう。