雨漏りのお悩みを解決
このページで分かること
雨漏りの修理をする前に、どこで雨漏りが発生しているのか原因と場所を特定する必要があります。目で見てはっきりと「ここが原因だ」とわかる場合はいいのですが、実際には外からは見えない部分で雨漏りが発生していることが多々あります。
そこで雨漏り調査が役立つのですが、費用はどれくらいかかるのでしょうか?
雨漏りの調査には、下記のように5つの方法があります。それぞれの特徴と費用を説明します。
まずは各調査方法の基本料金を見てみましょう。
調査方法 | 調査内容 | 費用(目安) |
---|---|---|
問診 | 問診表や口答で、どこからいつ雨漏りがしているのか、建物の状況などを答えるもの | 無料 |
目視調査 | 器具を使わず、目で見て雨漏りの場所を確認する方法 | 無料 |
散水調査(※) | 建物にホースで水をかけて、どこから雨漏りがするかを確認する方法 | 3万円~5万円 |
発光液調査 | 雨漏りの場所を予測して、紫外線に反応する液体を塗り、紫外線を照射して調べる方法。雨漏りしている部分は紫外線に反応して青白く発光する。 | 10万円~15万円 |
赤外線カメラ調査 | 建物を高感度カメラで撮影し、色の変化を確認する方法。雨漏りしている部分は青く見える。 | 18万円~20万円 |
(※:散水調査にかかる水道代は業者ではなく顧客(依頼者側)が負担します。)
上記の雨漏り調査費用は調査そのものにかかる基本料金で、基本的に1ヶ所に対しての調査費用です。
現場の状況によって、足場を組んだり、複数箇所を調査したりする場合は追加料金が発生することがあります。
屋根の雨漏り調査では、足場を組んで調査することがあります。その際には「足場の費用」がかかります。
足場の費用は1㎡あたり900円~1200円ほどかかります。屋根全体を調査する場合は、かなり大がかりな足場を組み立てるので、その分の費用が上乗せされます。
上記の雨漏り調査費用は雨漏り1ヶ所に対してのものです。雨漏りの場所が複数ある場合は、追加料金が発生します。
例えば赤外線カメラ調査の場合、雨漏り箇所が1ヶ所の場合、そこだけで屋外と屋内から画像を20枚ほど撮影します。ところが、雨漏りの箇所が他にもあって撮影枚数が増えると、1枚あたり2,500円程度の追加料金がかかります。
一般住宅では心配はありませんが、4階以上のビルやマンションの調査をする場合は高所作業車を準備します。その場合は、高所作業車の費用と運転手の費用がかかります。
雨漏りの調査費用は、上記のようにそれだけでも結構かかります。その上に修理費用が必要になるため、雨漏りの修理全体にかかる費用としてはかなりの金額を予定しておかなければなりません。
そこで、まずは雨漏りの調査費用の見積もりを出してもらいましょう。
見積もりは、まず問診をしておおよその金額を算出します。問診は調査会社によって異なりますが、建物や雨漏りに関してかなり具体的に答える必要があります。
問診や目視は無料です。少しでも正確な金額を出してもらうために、ていねいに答えましょう。(目視調査は業者によっては有料のところもあります。)
建物の種類 | ビル、店舗、マンション、アパート、一戸建て住宅など |
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建物の構造 | 木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)など |
階数 | 平屋、二階建て、三階建て、それ以上 |
築年数 | 建築時期 |
改修の有無 | リフォームや増改築をした場合はその時期 |
屋根の種類 | 瓦、スレート、亜鉛メッキ鋼板、トタンなど |
雨漏りの箇所 | どこで(わかる範囲で)、濡れている部屋など |
時期 | いつから雨漏りしているか、気づいたのはいつか |
雨漏りの状態 | どの程度の雨漏りなのか(天井や壁が濡れる程度か、水のしずくが落ちてバケツで受けても一杯になる程度かなど) |
雨漏り修理の有無 | 過去に雨漏りの修理をしたことがあるかどうか、ある場合はその時期と内容 |
なお、業者によっては「問診」と呼ばずに「雨漏り相談申し込み書」や「雨漏り調査書」などの名称になっている場合もありますが、内容はほぼ同じで雨漏りや建物の状況を確認する目的で行われます。
建物の図面(建築図面)や雨漏り箇所の写真があれば、見積もり金額を出す参考になります。問診表と一緒に提出しましょう。
建築図面がなく、問診表(申し込み書)の記入内容だけで見積もり金額を出すのは難しいものです。
その場合は目視調査を行います。実際に検査員に来てもらって、雨漏りの箇所を見てもらいましょう。
ほとんどの業者が目視調査は無料で行っています。交通費なども不要なので、気軽に相談してみましょう。
雨漏りの調査費用は3万円~20万円と、かなり高額になります。そこまでの費用を出して、もし雨漏り箇所が発見できなかったらどうなるのでしょうか?
雨漏り調査は、外観だけを見て雨漏りの箇所が特定できない場合に行います。例えば、瓦やスレート板の下に敷いている防水シートの経年劣化や、外壁塗装の防水性能の劣化、細かいヒビなどは特殊な装置を使って判定する必要があります。
発光液調査や赤外線カメラ調査などは、雨漏りの原因解明の研究の結果考案されたものです。特に最新機器は精度が高いので、雨漏りの場所や原因特定に役立ちます。
雨漏りの修理で大切なのは、どこが原因かということだけでなく、どこを伝って雨漏りをしているかをはっきりさせることです。
特に赤外線カメラ調査では雨水がどこをどう伝って侵入しているかを見ることができるため、的確な修理が可能になります。
決してムダになるということはないでしょう。
雨漏り調査は依頼してから結果がわかるまで、次のような流れで進んでいきます。料金は報告書を受け取ってから支払います。
調査の見積もり申し込み | 雨漏り調査を依頼する業者に連絡をして、見積もりを申し込む |
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問診表(申し込み書)に記入 | 問診表(申し込み書)に沿って、建物や雨漏りの状況を記入し、送付する |
見積もり書が届く | 2~3日で見積もり書が届くので検討する |
調査を依頼する | 日程を調整して、調査日を決める |
調査実施 | 依頼した調査方法で調査が実施される |
報告書が届く | 調査後1週間~10日ほどで調査報告書が届く |
調査費用を支払う | 指定された方法で調査費用を支払う |
業者によって何日前のキャンセルは調査費用の〇%をキャンセル料として支払うという規約があります。
当日のキャンセル料は100%(調査費用の全額)を請求されるので、注意しましょう。
雨漏りの調査だけを行っている専門業者もありますが、中には調査と修理の両方を請け負っている業者もあります。
あちこちに連絡するのが面倒だという場合は、両方を行う業者に相談してみましょう。
雨漏りの調査は、普段はほとんど気にかけることはありません。自宅に雨漏りが発生して初めて「どこに相談すればいいのだろう」と探すものです。
そのため、自宅近くでどの業者が調査をしているのかわからないという人が多いのではないでしょうか。
その場合は、次の団体に相談すると、近くの業者を紹介してもらえます。
これらの団体では、雨漏り調査に関する研究や検査員の資格認定などを行っています。各団体に加盟している業者を紹介してくれるので、参考にしてください。
雨漏りは外見だけを見てすぐに原因や箇所を突き止められる場合と、外からだけではわからない場合があります。
より正確に雨漏り箇所や原因、雨水の侵入経路を特定することが大切です。そこで役立つのが「雨漏り調査」です。
雨漏り調査の費用は、問診や目視調査は無料ですが、散水調査、発光液調査、赤外線カメラ調査は有料になり、高い場合(赤外線カメラ調査)は20万円前後かかります。
そのため、事前に必ず見積もりを出してもらって検討しましょう。