雨漏りのお悩みを解決

雨漏りの修理はどこに頼めばいいの?雨漏り専門業者の選び方をチェック

雨漏りの修理はどこに頼めばいいの?雨漏り専門業者の選び方をチェック

雨漏りは原因も状況もさまざま。自分で修理するのは難しい上に危険が伴います。修理は専門業者に依頼しましょう。

このページでは雨漏りの専門業者の選び方についてご説明します。

雨漏りの修理が可能な業者

雨漏りの修理は、雨漏り専門業者だけでなく下記の業者が請け負っています。

  • 建築会社、ハウスメーカー
  • 工務店
  • リフォーム会社
  • 板金会社
  • 塗装会社
  • 瓦会社
  • 雨漏り修理専門業者

雨漏りの修理ができる業者の特徴を比較

それぞれの特徴を見てみましょう。

建築業者・ハウスメーカーの特徴

家を建てた建築会社やハウスメーカー(建売住宅の場合も建築会社)がアフターメンテナンスとして雨漏りの修理を行っています。
なお、建築後10年間は「住宅の品質確保の促進法に関する法律」で雨漏りは10年間の瑕疵(かし)担保責任が義務づけられています。もし新築から10年以内に雨漏りした場合は、家を建てた会社に相談してみましょう。

工務店の特徴

工務店も住宅を建てますが、ハウスメーカーが全国ネットであるのに対して工務店は比較的小規模で地域密着型が多いのが特徴です。
工務店で家を建てた場合も、アフターメンテナンスとして雨漏りの点検や修理をしてくれます。

ただ、工務店の規模によっては、すべてを自社で行うのではなく瓦会社や板金会社、塗装会社などを下請けとして使うケースがあります。その場合は工務店が中間マージンを取ることがあるので、直接瓦会社や板金会社に依頼する方が安くなる可能性があります。

リフォーム会社の特徴

リフォーム会社は新築ではなく既存住宅の改修やリフォーム、修理などを手掛ける会社です。

雨漏りは屋根の修理だけでなく、天井のシミや床の水濡れ、湿気によるカビの発生などが起こるため、天井板や壁紙、畳やフローリングの貼り替えなども一緒に依頼できるのがメリットです。

リフォーム会社によってすべて自社で行うところと、下請け会社に依頼するところがあります。その場合は中間マージンがかかりますが、屋根の修理、天井の貼り替え、壁紙の貼り替え……と個々に自分で修理を頼むのは面倒ですし、余計に費用がかかってしまうこともあります。リフォーム会社に依頼すれば、必要な修理やリフォームを一括して完了できます。

なお、リフォーム会社は内装に強い会社やガレージやエクステリアに強い会社、キッチンに強い会社など、得意分野を持っています。雨漏りや屋根の修理はあまり詳しくないリフォーム会社もあるので、注意しましょう。

板金会社の特徴

板金会社は、主にスレート屋根(コロニアル葺き)の修理を得意としています。スレートの貼り替えや修理、棟板金の交換なども行っています。

お住まいの家がスレート屋根で、雨漏りがする場合は板金会社に相談するといいでしょう。

塗装会社の特徴

塗装会社は外壁塗装や屋根の塗装を行っています。スレート屋根(コロニアル葺き)で雨漏りがする場合は、高圧洗浄、塗装、シーリングなどを行っています。

屋根の紫外線対策や耐熱性、耐久性をアップする塗料を使用するなど、長く使えるための対策も行っています。

瓦会社の特徴

瓦屋根の雨漏りや漆喰(しっくい)の崩れの修理、雨樋の修理などを行っています。さまざまなサイズの瓦を取り扱っているので、安心して任せられます。

雨漏りの修理専門業者の特徴

雨漏りの修理を専門に行う会社です。上記の板金会社や塗装会社、瓦会社は雨漏りの修理も行いますが、新築の屋根の工事を請け負ったり、雨漏り以外の修理や屋根の葺き替えなども行っています。

一方、雨漏りの修理専門業者は、雨漏りに特化した会社です。スレート屋根(コロニアル葺き)、瓦屋根、トタン屋根などさまざまな材質の屋根の雨漏り修理を行います。

ただ、中には板金会社や塗装会社、瓦会社などが「雨漏り修理専門業者」として看板を掲げている場合があります。ホームページも立ち上げてきちんと取り組んでいます。屋根のことに詳しい専門家なので、ホームページなどを見て相談するといいでしょう。

雨漏りの修理専門業者の選び方

このように雨漏りの修理を行う業者は数多くあります。安心して任せられる業者の選び方をご紹介します。

新築10年以内は建てた会社に相談を

雨漏りのする家が新築して10年以内の場合は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」(2000年4月施行)で「新築住宅の売買契約においては、売主は住宅の引渡し時から10年間にわたって構造耐力上主要な部分等に関する瑕疵(かし)担保責任を必ず負うこと」(第88条)としています。

品確法の瑕疵担保責任の対象

上記の品確法の瑕疵担保責任の対象になるのは、新築住宅であることが条件です。また、保証の対象になるのは、次の2つです。

構造耐力上主要な部分 基礎、土台、壁、柱、筋かい、床板
雨水の侵入を防止する部分 屋根、外壁、サッシなど

もし2000年4月以降に新築した住宅で10年以内で屋根や外壁から雨が侵入した場合は、売主が修理をしなければならないことになっています。

雨漏りの修理専門業者を選ぶときのチェックポイント

新築10年以内は品確法の対象になりますが、それ以外の住宅の場合はどこかの業者に依頼することになります。雨漏り修理専門業者を選ぶときは、次の点をチェックしましょう。

  • 現地調査をして見積もりを出すかどうか
  • 施工事例が豊富かどうか
  • 雨漏り診断士や建築板金基幹技能者などの資格があるかどうか
  • アフターフォローや保証期間があるかどうか

では、ひとつずつ見ていきましょう。

現地調査をして見積もりを出すかどうか

雨漏りが起こると、「今すぐ何とかしてほしい」と気持ちが焦ってしまいます。そのため、工務店やリフォーム会社、雨漏り修理専門業者などのホームページを見て、概算の費用を参考に依頼してしまいがちです。
しかし、修理後に予想外の高額な修理費用を請求されるということがあります。

ホームページで「瓦〇枚で1万円~」「塗装 1㎡あたり3000円~」などと書かれていても、それは目安であり参考価格です。実際は使用する部材によって価格は異なりますし、状況によって修理内容が変わるため費用も違ってきます。

たとえ急いでいても、必ず現地調査をして見積もり金額を出してもらいましょう。

施工事例が豊富かどうか

雨漏りの修理に関しての施工実績があるかどうかを必ず確認しましょう。
ホームページを持っている会社ならば、過去の施工事例を写真で掲載しているかどうかを確認します。

地域密着型の工務店や板金会社、塗装会社、瓦会社などの場合は、口コミも参考になります。実際にその会社を利用した人に評判を聞いてみましょう。

資格の有無を確認する

雨漏りの修理は資格がないとできないというわけではありませんが、「雨漏り診断士」や「建築板金基幹技能者」の有資格者が在籍している会社ならより安心できます。

  • 雨漏り診断士
    NPO法人雨漏り診断士協会が公正中立な立場で雨漏りを診断できる人材に対して資格認定しています。また、協会では広く一般市民に対して正確な雨漏りの原因特定や適正な修理が行われるよう、雨漏りに関する調査研究、教育研修を行っています。
  • 建築板金基幹技能者
    一般社団法人日本建築板金協会が講習と試験を行い、合格者に対して登録建築板金技能者修了証を交付しています。屋根や外装などの施工に携わり、熟練した技術を持ち、施工管理や品質管理、安全管理などを総合的に有する人に対して交付されます。
    受講資格は次の3つすべてを満たすことが条件になっています。

    ① 建築板金工事の施工現場で10年以上の現場施工に従事した者
    ② そのうち3年以上の職長経験を有している者
    ③ 次の5つの資格すべてを有する者
      ・建築板金一級技能士
      ・職長・安全衛生責任者教育講習修了者
      ・アーク溶接作業特別教育修了者
      ・玉掛技能講習修了者
      ・高所作業車運転技能講習修了者

アフターフォローや保証期間があるかどうか

飛び込み営業で「屋根の診断します」などと言って営業をする業者があります。親切にアドバイスもしてくれますが、多くは工事がずさんでやり逃げが多いのが現状です。

工事後に何か不備があったり、また雨漏りがした場合でも連絡ができないとか、「そちら方面の工事は請け負っていない」などと言って逃げられる可能性があります。

修理を依頼する場合は、信頼のおける業者であることが重要です。また、修理後に問題があった場合に備えて保証期間があるかどうかも確認しておきましょう。

雨漏りの修理専門業者の選び方~まとめ

雨漏りの修理は、家を建てたハウスメーカーや建築会社でも行っていますが、屋根材によっては板金会社、塗装会社、瓦会社などでも請け負っています。

最近は「雨漏り修理専門会社」として看板を出している業者もあります。

雨漏りの修理専門業者に依頼する場合は、インターネットで参考価格だけを見て「安いから」という理由で選ばないようにしましょう。
現地調査をして見積もりを出すところ、施工実績が豊富なところ、保証期間があるところを選ぶと安心です。また、雨漏り診断士や建築板金基幹技能者の資格を持つ人が在籍している会社なら、より安心度が高まります