雨漏りのお悩みを解決
このページで分かること
雨漏りは屋根の瓦やスレートのヒビ割れなどが原因だと思いがちですが、実はそれ以外にもさまざまな原因で起こります。
雨漏りの原因を理解して、早めに対策を取っておきましょう。
上記のように、雨漏りの原因は多岐にわたります。それぞれの原因を、より詳しく見ていきましょう。
雨漏りの原因でもっとも多いのが「経年劣化」です。材質ごとに確認してみましょう。
材質 | 状況 |
---|---|
スレート | スレート(コロニアル葺き)の屋根は経年劣化によって、ヒビ割れをしたり、表面が崩れたりします。劣化がひどくなると、屋根としての機能を果たせません。早めの修理が必要です。 なお、スレート板そのものの寿命は20年ほどと言われていますが、見た目が悪くなったり、反りや剥がれが起こるので雨漏りする前に修理すると安心です。 |
瓦 | 瓦は比較的寿命が長く、50年~60年と長期間使用できるものです。しかし、瓦の下地材や下葺き材が劣化し、瓦がズレることがあります。また、大きな傷みはなくても、ヒビ割れすることもあります。 |
トタン | トタンは鉄の鋼鈑を亜鉛でメッキしたものですが、長く使用するとサビてきます。サビるとボロボロになるので、雨漏りの原因になります。トタン板の寿命は約10年前後と言われています。そろそろ10年になるという人は、一度点検をしてみましょう。 |
漆喰(しっくい) | 年数とともにひび割れたり、崩れたりするので、メンテナンスが必要です。漆喰の崩れは、雨漏りだけでなく屋根が崩れる原因になるので悪化する前に修理しましょう。 |
雨樋は屋根を伝って流れてくる雨水を受けて、地上や下水に導く設備のことです。ところが植木の落ち葉が雨樋に詰まったり、屋根の上の土や砂などが雨樋に流れて、詰まりの原因になります。
雨樋が詰まると、本来は雨樋を伝って下に落ちるはずの雨水の行き場がなくなり、屋根の上に逆流したり、雨樋からあふれたりします。その結果、屋根と屋根の継ぎ目や屋根と外壁の継ぎ目から雨漏りを起こします。
対策としては、雨樋にネットを貼るなどして落ち葉が詰まらないようにするといいでしょう。
屋根は骨組みの上に下地材(野地材)を置き、その上に防水シートを貼って瓦やスレート板を設置します。
防水シートの寿命は15年~20年と長いのですが、それでも経年劣化してきます。防水シートが裂けたり、破れたりしたところから雨漏りがします。
瓦やスレート板に異常がなくても雨漏りする場合は、防水シートの劣化を調べてみましょう。
あってはならないことですが、雨漏りの原因のひとつに家を建てたときの施工不良が考えられます。
内容はさまざまですが、スレート板や瓦を設置する際にすき間ができているとか、棟板金がしっかり留めていなかったという例があります。
また、リフォームや屋根の葺き替えをした際の工事がずさんで、雨漏りを起こすこともあります。リフォームを依頼する場合は、信頼できる業者でアフターサービスや保証期間があるかどうかをよく確認しておきましょう。
最近はDIYが盛んで、ホームセンターに行けばプロ並みの道具が手に入ります。器用な人なら、簡易な雨漏り修理は自分でできるでしょう。
しかし、個人が購入できるコーキング材や塗料などはプロ仕様とは異なり、防水性能や耐久性が低いケースが多々あります。
また、自分ではしっかり修理したつもりでも、わずかなすき間ができて雨漏りをすることもあります。
応急処置として自分で修理するのはいいことですが、後々のことを考えるとプロに任せる方が安心でしょう。
まだスレート板や瓦が傷むほどの築年数ではないという住宅で雨漏りがする場合は、地震や台風、暴風などが原因になることがあります。
大きな被害を受けていないと思っていても、瓦が微妙にずれることで雨漏りを引き起こします。同様にスレート板のずれやヒビも雨漏りの原因になります。
雨漏りは屋根だけではありません。窓のサッシが原因になることもあります。サッシのパッキンが劣化すると、雨を防ぎきれずに雨が侵入します。
雨漏りの原因で意外と多いのが、ベランダからの雨漏りです。
ベランダやバルコニーは常に風雨にさらされています。夏には高温になるなど過酷な状況に置かれます。
そのため、防水のための塗装やトップコートが劣化してはがれてしまいます。ベランダの床板にヒビが入るという危険な状況になることもあるので注意しましょう。ベランダの排水口が落ち葉や砂などで詰まり、雨漏りを起こすこともあります。
年末の大掃除のときなどに点検すると安心です。
天窓(トップライト)は採光機能があるため、電灯をつけなくても室内が明るくなるというメリットがあります。見た目にもおしゃれなので人気がありますが、実は雨漏りの原因になりやすいところなのです。
天窓と屋根のつなぎ目のコーキング(パッキン)の劣化やガラスのヒビ割れなどが雨漏りの原因になります。ずさんな設置方法も雨漏りを招くことになるので、よく点検することが大切です。
省エネになるということで太陽光発電を設置する人が増えています。しかし、設置時に屋根に穴を開けることが原因で雨漏りを引き起こすことがあります。
屋根の骨組みの上に下地材(野地材)、その上に防水シート、そしてスレート板や瓦を設置しますが、太陽光発電を置く場合は骨組みや下地材(野地材)に取り付けて、そのまわりに瓦を設置します。スレート屋根の場合はスレート板の上に太陽光発電装置を設置してビスで留めます。
いずれにしても防水シートに穴を開けることになります。その工程で雨漏りを防ぐためのコーキングをしっかり行わないとか、防水性能が低いコーキング材を使うと、雨漏りを引き起こします。
このように雨漏りの原因は実にさまざまです。修理をするときは、それぞれの原因に合わせた処置をすることが大切です。
雨漏りの修理を業者に依頼すると費用がかかるため、自分でできないかと考える人がいらっしゃると思います。確かに雨樋の詰まりや手が届く高さにある漆喰の修理くらいは自分でできるかも知れません。
しかし、雨漏りの修理は専門的な知識や技術が必要です。素人判断でやっても、後でまた雨漏りを繰り返したり、さらに悪化したりして、結果的に余分な費用がかかってしまいます。
雨漏りの修理は建築会社や工務店、リフォーム会社、板金会社、塗装会社、瓦会社のほか、雨漏り修理専門業者が行っています。
使用している屋根材に応じて、対応してくれる業者を選びましょう。
雨漏りの原因には、瓦やスレート板など屋根材の経年劣化やヒビ割れ、防水シートの劣化の他、設置時の工事が不良だったということも考えられます。
また、屋根以外にサッシやベランダ、天窓、太陽光発電の設置が雨漏りの原因になることもあります。
専門業者に依頼すれば、きちんと原因を追究してそれに応じた修理をしてくれます。自分でやろうとせずに、プロに相談しましょう。