雨漏りのお悩みを解決
梅雨や秋の長雨シーズンは湿度が高く、家の中までジメジメしますね。
ところが雨が降っていないのにカビくさいということはありませんか?
そのニオイ、もしかして雨漏りかも知れませんよ。
雨漏りは天井から雨のしずくがポタポタ落ちてくるだけではありません。むしろ、そこまでいくとかなり重度の雨漏りだと言えます。
初期の雨漏りは、ひそかに進行しているんですよ。
まだ雨水が落ちていないけれど、ジワジワと進行している雨漏り。次のような症状がないか、チェックしてみましょう。
天井 | シミができている |
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壁紙(内装のクロス) | ・壁紙が湿っている感じがする ・壁紙や障子紙、ふすまなどが波打っている ・壁紙にカビが生えている ・壁紙の一部がはがれている |
床 | 床板の一部がふくれ上がっている |
窓(サッシ) | サッシのまわりだけ異常に濡れている |
玄関 | 靴にカビが生えている |
さらに、家のどこかで水滴が落ちる音がすることがあります。これも雨漏りの兆候なので、時々チェックしてみましょう。
雨漏りが起こったら、すぐに何らかのニオイが発生するというわけではありません。しかし、上でも書いたように、雨漏りがひそかに進行していると家のあちこちが湿ってきてカビが生えてきます。
その結果、「何となくカビくさい」と感じるようになるのです。
雨漏りは急に起こるように見えますが、実はそれまでに少しずつ家のあちこちで雨水が漏れています。
では、場所別にどんな経路をたどって雨漏りをするのかを見てみましょう。
雨漏りでもっとも多いのは「屋根」ですが、ひと口に屋根と言っても屋根の材質によって雨漏りの原因は異なります。
屋根の材質 | よくある原因 |
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瓦 | ・瓦のヒビ割れ ・瓦がずれている ・棟瓦がずれたり、ヒビ割れたりしている ・漆喰(しっくい)が崩れている ・雨樋が詰まって雨水があふれている |
スレート板 (コロニアルとも呼ばれる) |
・スレート板が浮き上がっている ・スレート板がヒビ割れている ・棟板金が浮き上がっている ・コーキングがはがれている ・雨樋が詰まって雨水があふれている |
これらは一般的によく見られる雨漏りの原因ですが、それ以外にもさまざまな原因があります。
屋根は垂木(たるき)や棟木(むなぎ)を組んだ上に「野地板(のじいた)」を置いて、その上に防水紙を敷き、瓦やスレート板を設置していきます。
瓦やスレート板に異常が見られなくても、防水紙が劣化することで雨漏りが発生します。
外壁は家を守るものだと思っている人が多いでしょうが、外壁の塗装やサイディングが劣化すると雨漏りがします。また、壁に細かいヒビができることがありますが、この場合も雨漏りにつながります。
サイディングのすきまを埋めているシーリングの劣化も雨漏りを引き起こします。
窓(サッシ)の枠のパッキン部分が劣化して、少しずつ雨漏りが発生します。
これら以外にも、ベランダや天窓なども雨漏りの原因になります。
このように天井や外壁、窓(サッシ)枠などで発生した雨漏りは、いきなり室内に入ってくることはありません。
天井の野地板や防水紙、天井裏などを少しずつ濡らしていきます。外壁からの雨漏りも同様で、少しずつ外壁を湿らせていきます。
少しずつ侵入する雨水によって湿気がたまり、その結果、カビが生えてニオイを発するようになります。
雨漏りでニオイが発生したときは、「ニオイを取る対策」と「雨漏りを止める対策」が必要です。
毎日その家で生活している人は室内のニオイはあまり気になりませんが、外から訪問した人は「何かカビくさい」と感じるものです。
また、何日か家を留守にしていて、久しぶりに帰宅したときにニオイを感じることもあります。
カビのニオイ対策をいくつかご紹介します。
次のような方法があります。
換気する | 窓やドアを開けて外の空気を入れます。室内を空気が流れるように2ヶ所以上の窓やドアを開けるのがポイントです。 |
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扇風機やサーキュレーター | 窓を開けるのと同時に、扇風機やサーキュレーターで室内を乾燥させるとより効果的です。窓がない部屋もこの方法で乾燥させましょう。 |
消臭剤を置く | 芳香剤はカビのニオイと香料が混ざって複雑なニオイになってしまいます。無香性の消臭剤を置きます。 |
炭を置く | 炭には吸着効果があるので、ニオイ対策として効果的です。湿気が多い場所に備長炭を置いてみましょう。 |
壁紙を貼り替える | 広範囲にカビが発生している場合は、費用はかかりますが壁紙を貼り替える方法がおすすめです。黒カビは健康にも悪影響を与えるので、衛生面でも安心できます。 |
雨漏り後のカビのニオイを取っても、雨漏りそのものが解消されないと、また同じことが繰り返されます。
そこで、ニオイを取る対策を進めつつ、雨漏りの修繕もきちんと行いましょう。
少しずつ進行している雨漏りは、屋根の表面だけを見ても、どこからどこに雨水が侵入しているのかがわかりません。
そこで、雨漏り調査の専門業者に雨漏りの発生箇所と経路をきちんと調べてもらいましょう。
雨漏りの調査は、下記の方法で行います。
目視調査 | 依頼者の話を聞きながら、雨漏りの原因と思われるところを目で見て確認する方法。瓦やスレート板のヒビ割れなどはわかりますが、防水紙の劣化などは見つけにくいというデメリットがあります。 |
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散水調査 | 外からホースで水をかけて、雨漏りの箇所を調べる方法です。 |
発光液調査 | 雨漏りの箇所を予測して、紫外線に反応する液体を塗って紫外線を照射する方法。漏水していると液体が青白く光るので、雨漏りの箇所や経路がわかります。 |
赤外線カメラ調査 | 赤外線カメラで撮影すると、水で濡れて温度が低いところは青く見えるので雨漏りの箇所と経路がわかります。 |
一般の工務店やリフォーム会社では目視調査で終わる可能性があり、しっかりとした原因と経路が特定できないケースがあります。調査は、雨漏り調査専門会社や雨漏り修理専門会社に依頼するのがおすすめです。
雨漏りは放置していても改善されることはありません。むしろ湿気がこもり、カビの発生や木材の腐食、シロアリの発生などにつながる恐れがあります。
雨漏りの兆候を見つけたら、少しでも早く修理しましょう。ちなみに住宅は約10年で屋根材や外壁が劣化すると言われています。築10年を目安に点検するといいでしょう。
家の中がカビくさいとか、湿気がこもっていると感じたら、それは雨漏りが原因かも知れません。
天井からポタポタと雨水が落ちてこなくても、少しずつ屋根や外壁から雨水が侵入し、天井裏や壁紙などにカビが発生している可能性があります。
ニオイ対策としては、窓や玄関ドアを開けて風を通して換気します。畳やカーペットなどがはがせる場合は外して風に当てましょう。
また、消臭剤や炭などを置くのもニオイ対策になりますが、根本的な雨漏りを修理することが大切です。そのためには、雨漏りの原因と経路を調べてもらって、きちんと修理しましょう。