雨漏りは屋根だけじゃない！外壁が原因になることも！外壁塗装で雨漏り対策を

雨漏りがするとつい天井を見上げてしまいますが、雨漏りの原因は屋根だけではありません。外壁からの雨漏りというケースもよく見られます。

今回は外壁が原因の雨漏りについてご紹介します。

外壁から雨漏りする理由とは

「外壁から雨漏りする」と言われても、なんだかイメージができないかも知れません。しかし、外壁からの雨漏りの原因はさまざまです。

外壁の雨漏りの原因

外壁からの雨漏りの原因としては、次のケースがよく見られます。

• 外壁のひび割れ
• 外壁材や塗膜の劣化
• シーリングの劣化
• 防水シートの劣化
• 外壁と屋根やベランダとの境から浸水

では、ひとつずつ見ていきましょう。

外壁のひび割れ

外壁のひび割れは「クラック」と呼ばれます。ごく浅いひび割れならそれほど被害は大きくありませんが、ひび割れが大きい場合や深い場合は雨水が侵入してしまいます。

外壁の下地には防水シートが貼ってあるので、少々のことでは家の中まで水が入るということはありません。しかし、この後でご説明するように防水シートが経年劣化を起こしていると、わずかなひび割れでも雨漏りになってしまいます。

外壁材や塗膜の劣化

サイディングの外壁の場合は、外壁の表面が劣化してきます。塗料で塗っている外壁なら塗料の塗膜が劣化するので防水性能が低下します。その結果、雨水が侵入してしまいます。

外壁の表面を手で触ると白い粉（塗料の色によって粉の色は異なります）が手に付くことがあります。これを「チョーキング現象」と呼びますが、塗料に含まれる顔料が浮き出てくることが原因です。

チョーキング現象が見られたら塗膜が劣化していると判断できます。早めに塗り替えましょう。

シーリングの劣化

シーリングはコーキングとも呼ばれますが、サイディングをつなぎ合わせる部分の接着剤のことです。
また、外壁とサッシの窓枠のつなぎ目などもシーリングが施されています。

このシーリングも年数の経過とともに劣化し、ひび割れが起こります。その結果、雨漏りが発生します。

防水シートの劣化

外壁は上でも書いた通り、モルタルやサイディング、タイルなど外壁材の下に防水シートを貼っています。

しかし、防水シートも年数を経ると劣化し、防水の役割を果たせなくなります。そこに雨水が侵入すると雨漏りになります。

外壁と屋根やベランダとの境から浸水

外壁にはベランダやエアコンの配管、サッシなどの窓枠など多くのものが取り付けられています。その接続部分にもシーリングが施されていますが、その劣化やひび割れによって雨漏りが起こります。

また、外壁と屋根の境もよく雨漏りが発生する部分です。

外壁から雨漏りしたときの対策

外壁から雨漏りしたときの対策をご紹介します。

外壁からの雨漏り対策の流れ

屋根からの雨漏りは雨のしずくが天井からポタポタと落ちるので、すぐにわかります。ところが外壁からの雨漏りは、なかなかわかりにくいのが特徴です。

対策は、次のような流れで進めるといいでしょう。

• どこで雨漏りしているのか、室内の異常を確かめる
• 雨漏りの原因を特定するために雨漏り調査を依頼する
• 雨漏りの原因に応じた補修をしてもらう

室内の異常を確かめる

雨漏りは天井から水が落ちるだけではありません。次のような症状が見られたら、どこかから雨漏りしている可能性があります。

• 家の中がかびくさい
• 壁紙（クロス）がかびている
• 梅雨でもないのに壁紙が湿気を含んでいる
• 障子紙やふすまが湿気で波打っている
• ひとつの部屋だけ結露や湿気が多い

自分で家の中の異常を探ってみてください。

雨漏り調査をして雨漏りの原因を特定する

上記のような症状が現れたら、雨漏りが考えられます。天井からの雨漏りではないとすると次に疑われるのが外壁からですが、素人が家のまわりをぐるっと見てまわったとしてもどこが悪いのか発見するのは難しいでしょう。

そこで役立つのが「雨漏り調査」です。雨漏り調査は専門業者が雨漏りに特化して、家の状態を調べてくれます。外から見てもわからない雨漏り箇所や雨水が侵入する経路も突き止めてくれるので、対策が取りやすくなります。

雨漏りの原因に合った修理を行う

雨漏りの原因が外壁にあるとわかったら、外壁塗装の業者に修理を依頼しましょう。その場合も、塗膜の劣化なのか、シーリングの劣化なのか、また防水シートの劣化なのかによって修理の内容が異なります。

そのためにも、きちんと調査することが大切です。

原因に合わせた外壁の雨漏り修理方法

では、原因別の外壁の雨漏り修理方法をご紹介します。

簡単な修理から大がかりなものまでさまざま

雨漏りの修理は、原因や状況によって修理の程度が異なります。

雨漏りの原因	修理方法
外壁のひび割れ	ひび割れの補修
塗膜の劣化	塗料の塗り直し
外壁材（サイディング）の劣化	サイディングの貼り替え
シーリングの劣化	シーリングの塗り増しまたは塗り直し
防水シートの劣化	防水シートの貼り替え
外壁と他の部分との接続	原因に応じた補修

簡単に思える修理も必ずプロに頼むべし

外壁のひび割れは、ホームセンターで補修材（コンクリート粉など）を買ってきて自分で補修できないわけではありません。

しかし、単なるひび割れだと思っていたら、「すでに下地の防水シートが劣化していた」というケースもあります。それに気づかずにひび割れを埋めてしまうと、建材（家の木材部分など）が腐食する危険性があります。

「これくらい自分でできる」と思えるようなことでも、必ず専門家に見てもらいましょう。

外壁の雨漏り対策は屋根と一緒にするのがおすすめ

外壁の修理をしなければいけないという場合、「とにかく悪いところだけを修理しよう」と考えがちです。

しかし、外壁の修理をするなら、一緒に屋根も直すのがおすすめです。

足場の費用を抑えることがポイント

外壁全体の塗料の塗り替えやサイディングの貼り替えなどをする場合は、足場を組む必要があります。屋根の修理も足場が必要です。

外壁だけの修理で足場を組んで、その数年後に屋根の修理が必要になるとまた足場を組まなければなりません。

足場の費用は面積によって違いますが、一般的な住宅で約15万円～20万円程度だと言われています。外壁修理と屋根の修理を別々に行うと、そのつど足場費用がかかってしまいます。1度に済ませることで、足場費用を抑えることができます。

外壁も屋根も10年程度でメンテナンスが必要

外壁や屋根は何か問題が起こってから修理をするよりも、定期的に点検をして早めに手当をすることが大切です。

スレート屋根は約10年で塗装の塗り替えをするのが理想と言われています。外壁も10年サイクルで塗り替えやメンテナンスを行うと長持ちします。同時に行うことで足場費用や人件費を抑えることができます。

外壁からの雨漏りの原因と対策～まとめ

雨漏りは屋根からだけでなく、外壁からも起こります。しかも、外壁が原因の雨漏りは場所の特定が難しいので、自分ではすぐに発見できません。

まずは家の中でかびや湿気がこもるなどの異常がないか、調べてみましょう。その上で雨漏り調査専門業者に原因と雨漏り経路を特定してもらい、それに応じた修理をします。

外壁は雨漏りしてから修理することも大切ですが、10年サイクルなど定期的に点検と補修を行うと長持ちします。その際には屋根の補修も同時に行うことで、足場費用や人件費を節約できるのでおすすめです。