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セラミックの外壁塗装は本当におススメ?セラミックのメリットとデメリットを解説

セラミックの外壁塗装は本当におススメ?セラミックのメリットとデメリットを解説

外壁塗装を検討するときに、業者さんからセラミックをすすめられたという経験をお持ちの方がいるかも知れません。

セラミックの外壁塗装とはどんなものなのか、特徴やメリット・デメリットをくわしく解説します。

セラミックの外壁塗装とは

まず、セラミックの外壁塗装について見ていきましょう。

セラミックそのものの塗料はない

そもそも外壁塗料に「セラミック塗料」というものはありません。
外壁塗装の塗料には、アクリルやウレタン、シリコン、ラジカル、フッ素などの種類があります。これらの塗料をベースにして、セラミックを配合したものが「セラミック塗料」と呼ばれるものなのです。

セラミックとは

では、セラミックとはどんなものなのでしょうか。

セラミックは元々は陶磁器のことを指しましたが、最近では無機化合物を成形したものや粉末化したもの、膜などを含めてセラミックと呼ばれています。

セラミック製品には食器や陶磁器、包丁、調理器具、ガラスといった日用品から、タイルやセメント、石膏やなどの住宅設備にも使用されています。さらに、自動車部品や歯科治療用の歯、テニスのラケットなど幅広く使用されています。

また、「セラミック顔料(がんりょう)」は、塗料やインク、絵の具などにも使用されています。

セラミックの特徴

セラミックには、次のような特徴があります。

  • 耐熱性がある
  • 硬く摩耗しにくい
  • 断熱性がある
  • 絶縁性(電気を通しにくい)
  • 耐久性がある
  • 汚れがつきにくい
  • 紫外線に強い

このような性質を持つセラミックを外壁塗料に混ぜることで、よりパワーを発揮させようというのが「セラミック塗料」なのです。

セラミックの外壁塗料の特徴と役割

セラミック塗料は正確には「セラミック配合塗料」ということになり、次のようなタイプに分けられます。

  • 仕上げ用や表面に塗布するタイプ
  • 意匠性を持たせるタイプ
  • セラミックビーズ(粒子)を塗料に混ぜて機能を高めるタイプ

仕上げ用・表面用のセラミック配合塗料

表面仕上げ用のセラミック配合塗料は、次のような働きをします。

  • セラミック配合の塗料を塗装の仕上げに塗る

  • 塗装が乾燥する過程でセラミック成分が表面に浮き出てくる

  • セラミック成分が皮膜を作る

  • セラミックの耐熱性や耐久性、汚れに強い性質などが発揮される

意匠性を持たせるセラミック配合塗料

細かな砂や小石などのセラミック成分を混ぜて塗装するものです。自然石調や砂岩調など意匠性(デザイン性)がある外壁に仕上がります。

高級感があるため人気があります。

外壁の機能を高めるセラミック配合塗料

塗料に特殊なセラミックビーズを混ぜたものです。このセラミックビーズは中が空洞になっていて、次のような効果や特徴があると言われています。

  • 断熱効果(遮熱や保温)
  • 遮音や防音効果
  • 防臭効果
  • 結露効果
  • 不燃性
  • 耐久性

高性能なものはセラミックビーズの空洞部分が真空で、熱伝導率が0というものもあります。

セラミック配合の外壁塗料なら何でもOKなの?

いいことばかりで魅力的なセラミック配合塗料ですが、「セラミック配合」であれば何でもいいのでしょうか?

セラミック配合塗料は品質の差が大きい!

「セラミック配合」とか「セラミック塗装」などとアピールしていると、すごくいいもののように感じるかも知れません。

しかし、実際はメーカーによって品質の差があります。また、塗装業者の中には、「自社オリジナル塗料」と銘打って、セラミック配合の塗料をすすめることもあります。

しかし、「自社オリジナル」は、どんなセラミックがどれだけ配合されているのかわかりません。それなのに「セラミックだから」と高額な費用を請求されることがあるので注意が必要です。

セラミック配合塗料のデメリット

セラミック配合塗料には、次のようなデメリットもあります。

  • メーカーによってセラミック塗料の扱い方が異なる
  • ひび割れしやすい
  • 価格が高い

メーカーによってセラミック塗料の扱い方が異なる

セラミック配合塗料は多くのメーカーが発売していて、さまざまな種類があります。使用目的や配合されているセラミックの種類などによって、それぞれに扱い方が異なります。

扱い方を間違ったり、未熟な職人さんが塗装すると、せっかくのセラミックのメリットを発揮することができません。

ひび割れしやすい

セラミックは耐久性が高い反面、硬度があるのでひび割れしやすいという特徴があります。塗料がはげなくても、ひび割れが起こる可能性があるということを理解しておきましょう。

なお、塗料としての耐久性は、ベースになる塗料の種類によって変わってきます。
耐久性は、
アクリル系 < ウレタン系 < シリコン系 < ラジカル系 < フッ素系
の順に高くなっています。

たとえセラミック配合でもアクリル系の塗料なら耐久年数は4~7年程度ですが、フッ素系塗料なら15~20年近く持ちます。

価格が高い

大手塗料メーカーが発売しているセラミック配合塗料は、価格が高めです。品質が高く、それだけの価値があるので、コストパフォーマンスは決して悪くはありません。

ただ、「セラミックは高い」ということをアピールして、安価な塗料を高く売りつける業者があるので注意しましょう。

セラミック配合塗料の選び方

「塗料を選ぶのは業者さんだから、すすめられるままに決めた」という人が多いのではないでしょうか。

しかし、大切なわが家を守るために外壁塗装をするのですから、どんな塗料を使うのかしっかり把握することが大切です。

業者さんとの打ち合わせで注意したいポイント

塗料を発注してからでは、キャンセルは難しくなります。打ち合わせの段階で、内容をしっかりチェックしておきましょう。

特に業者さんに対して次の点を確認することが大切です。

  • セラミックの説明(機能や特徴)ができるか
  • セラミック塗料のメーカーの違いや塗料の違いを理解しているか
  • どのメーカーのセラミック塗料をすすめるのか、その理由は?
  • セラミック塗料の塗装経験(実績)があるか
  • セラミック塗料のデメリットを理解しているか
  • 自社オリジナル配合の塗料ではなくメーカーの塗料を使うかどうか

特に業者さんがセラミック配合塗料のメリット・デメリットや特性をしっかり理解しているか、施工実績はどれくらいあるのかをよく確認しておきましょう。

セラミック配合だけでなくベースの塗料選びも大切

上でも書いた通り、セラミック配合かどうかということだけでなく、ベースの塗料がどんなタイプなのかも重要なポイントです。

費用だけでなく耐久年数や特徴をよく調べてから決めるようにしましょう。

セラミックの外壁塗装のメリットとデメリット~まとめ

セラミックはベースの塗料にセラミック粒子を配合した塗料のことです。配合するセラミックの種類によって、耐熱性や防音性を高めたり、意匠性を持たせたリすることができます。

ただ、セラミック配合塗料はメーカーによって扱い方が異なるため、職人さんの技術力が必要になります。

また、「セラミック配合」を前面に出して高い費用を請求する業者もあります。事前に大手塗料メーカーのセラミック配合塗料の特徴や価格などを自分で調べるようにしましょう。