鍵交換のお悩みを解決
このページで分かること
古いタイプの鍵は針金などで簡単に開けられるため、泥棒に狙われやすくなります。防犯のためにも、便利さでも電子キーがおススメです。
ただし、電子キーにはメリットもあればデメリットもあります。このページでくわしくご説明します。
電子キーには、次のようにさまざまな種類があります。
また、これらを組み合わせた電子キーもあります。
電子キーの最大の特徴は、「キーレス」ということです。従来の鍵のように、鍵穴にキーを差し込んで鍵を開け閉めするということがありません。
ICチップや電波などを使って、鍵を開閉します。
では、電子キーはどのようなしくみになっているのでしょうか。それぞれのタイプ別にしくみをご紹介します。
自動車のキーと同じで、リモコン式で作動(開錠)する鍵のことです。ドアにアンテナがあり、ドアキーの近くでリモコンキーのボタンを押せばアンテナが反応します。
また、ボタンを操作しなくても、ドアに近づくだけで開錠するタイプもあります。荷物が多いときや、子どもを抱いているときなどに便利です。
鉄道会社が発行している「Suica(スイカ)」や「ICOCA(イコカ)」、「楽天Edy」「nanaco」などの電子マネーカードなどは「ICカード」と呼ばれます。
正式には「非接触ICカード」と言い、薄いカードの中にICチップとアンテナが内蔵されています。ICカードキーをドアノブにタッチすると開錠します。
おサイフケータイ機能が備わっているスマートフォンや携帯電話をドアノブにタッチすることで開錠します。
機種変更しても、専用アプリをダウンロードすれば引き続き利用できます。
タッチパネルに暗証番号を入力したり、ICカードや携帯電話をタッチしたりすることで開錠します。
事前に設定した暗証番号を入力すればドアが開きます。暗証番号は14ケタくらいまで設定可能なので、防犯面で不安な場合はケタ数を多くするといいでしょう。
また、定期的に暗証番号を変更することもできます。
指紋認証は最近ではスマートフォンの画面のロック解除にも使われていて、かなり一般的になっています。
指紋にはいくつもの細かい筋がありますね。これを「隆線(りゅうせん)」と言いますが、この隆線は途中で途切れたり、くっついたりと複雑な形をしていて、一人ひとり異なります。
この隆線の途切れている点(端点)や分岐している点(分岐点)、指紋の模様が山形になっている山の頂点(中心点)などの形を事前に記憶させておきます。そして、玄関ドアの鍵に指を触れることで、記憶した人物かどうかを確認するようになっています。
記憶させる人数は複数でも可能なので、家族の指紋も記憶できます。また、もしうまく作動しないことがあっても、特殊キーで開錠できるようになっています。
このように多くの種類がある電子キーですが、メリットとデメリットがあります。自宅の鍵交換をする前に確認しておきましょう。
電子キーのメリットとしては、次の点があります。
では、それぞれをくわしくご説明します。
従来の鍵を差し込んで開錠するタイプは、ドアに鍵穴があります。構造がシンプルなので、この鍵穴に針金などを差し込んで開けるピッキング被害に遭いやすいのが弱点でした。
しかし、電子キーは鍵穴がない(※)ので、ピッキング被害に遭うことはありません。また、室内側の鍵もサムターン被害に遭わないような工夫がされています。防犯性能が高い点が、電子キーの最大のメリットだと言えるでしょう。
(※:電子キーが故障したときのために鍵穴が付いているものもあります。)
暗証番号タイプや指紋認証タイプ、タッチパネルタイプなどは、鍵そのものが存在しません。そのため、「鍵の紛失」という心配がありません。
子どもなどにも便利ですが、暗証番号を忘れると困ると言ってメモを持たせるのは逆効果です。万が一、暗証番号を誰かに知られると大変です。子どもや高齢者がいる家庭では、使いやすさと安全性の両面を考慮して選ぶようにしましょう。
カードキーやおサイフケータイは、従来の鍵のようにかさばることがありません。カードキーは財布やパスケースに入れられるので、持ち運びの邪魔にならないという点がメリットだと言えます。
そして、何と言っても電子キーは便利です。
荷物が多いときや子ども・ペットを抱いていて手がふさがっていても、リモコン式キーならドアの鍵部分に近づくだけで開錠できます。
バッグの奥に鍵が入っている場合なども、玄関先でゴソゴソと鍵を探さなくて済みます。
電子キーに鍵交換した人の多くは、「防犯性能が高くなって安心」「とにかく便利」という声が多く、満足されている方が多いようです。
便利な反面、電子キーにはデメリットもあります。
電子キーはどのタイプも全体的に価格が高いのが特徴です。後付けするタイプでも4~5万円かかります。
従来の鍵が15,000円~2万円程度なので、電子キーはその2~3倍もすることがわかります。
ドア板ごと交換する場合は10万円~30万円もかかります。また、リモコンキーの価格も高いので、鍵の紛失には注意が必要です。
電子キーはICチップやアンテナなどが作動して、鍵の開け閉めを行います。電子回路などの故障があると、たちまち鍵の開閉ができなくなります。
故障に備えてアナログの鍵(鍵穴に差し込んで開閉するもの)が備わっている場合もありますが、故障すると修理代もかかるため、余分な費用や修理期間のストレスなども発生します。
また、カードキーは磁気に近づけると故障する危険性があるので、注意しましょう。
電子キーのドアは、家の中から外に出てドアを閉めると自動的に鍵がかかる「オートロック式」になっているものが多くあります。
オートロックは便利なのですが、ゴミ出しや郵便受けに投函されたものを取りに行く際に、うっかり鍵を持ち忘れているとロックがかかって家に入れなくなってしまいます。
暗証番号式やタッチパネル式ならその心配はありませんが、出入りが多い家庭ではオートロックに注意が必要です。なお、オートロック機能は解除できるので、状況に合わせて使い分けましょう。
リモコン式キーは、ドアのアンテナ部分から約80cm以内に入ると認識して開錠するようになっています。玄関の近くにリモコンキーを置いておくだけでも反応するので注意が必要です。
子どもや高齢者は鍵を失くす心配があるので、キーレスの暗証番号や指紋認証タイプがいいと考える人がいるかも知れません。しかし、暗証番号が覚えられないとか、うっかり人に伝えてしまうなどの心配があります。
また、指紋認証タイプは、肌が乾燥しているとうまく反応しないことがあると言われています。しかも、鍵が開かない場合に、子どもや高齢者ではどう対応していいかわからず、家に入れないままという事態が起こり得ます。
このように家族の状況によっては、扱いにくいタイプは避けるようにしましょう。
防犯面や便利という理由で、電子キーに鍵交換するケースが増えています。
ピッキング被害が起こりにくい、手ぶらでも開錠できるなど、電子キーにはメリットがたくさんあります。
一方で費用が高い、故障の心配がある、子どもや高齢者には扱いにくいタイプがあるなどのデメリットも理解しておきましょう。
電子キーに鍵交換する場合は、それぞれの家庭でどのタイプが使いやすいかをよく検討することが大切です。