外壁塗装のお悩みを解決
外壁塗装は広い範囲を塗装しなければなりません。また、足場を組んで養生シートを張るなどの準備作業にも時間がかかります。
外壁塗装の工事期間と工程の内容をチェックしてみましょう。
外壁塗装には、さまざまな工程があります。総工事期間は2週間以上に及ぶこともあります。
外壁塗装の流れをざっと紹介すると、下記のようになります。
日程 | 工程 | 作業内容 |
---|---|---|
1日目 | 足場設置 | 高所作業を安全に行うための足場を設置。塗料が周囲に飛び散らないように飛散防止シート(養生シート)も設置する |
2日目 | 高圧洗浄 | 外壁の汚れを高圧の水を噴射して落とす作業 |
3日目~4日目 | 乾燥 | 高圧洗浄の水分を乾燥させる。約48時間が必要と言われる |
5日目 | 下地処理 | 外壁のひび割れやシーリングの劣化部分を補修する作業 |
5日目 | 養生(ようじょう) | 塗料が付いてはいけない部分にシートやマスキングテープを貼って保護する |
6日目 | 下塗り | 塗料を塗る前段階として、上塗りの塗料がしっかり付着するための薬剤を塗る |
7日目 | 中塗り (上塗りの1回目) |
1回目の塗料を塗る |
8日目 | 上塗り | もう1度、塗料を塗る |
9日目 | 細かい部分の塗装 | 細部まで念入りに塗装する |
10日目 | 足場解体 | 足場を解体し、飛散防止シートを撤去する |
12日目 | 片付け・清掃 | 養生シートやマスキングテープを外し、作業場を清掃して撤収 |
この表では12日間となっていますが、途中で休日があるので実質は2週間近くかかります。
上でご紹介した外壁塗装の各工程は、どれも重要で省くことができません。
それぞれの工程にどんな意味があるのでしょうか。また、施主(依頼主)としての注意点もチェックしておきましょう。
足場は高いところの作業をするために必要なものです。家全体をぐるりと取り囲むように足場を組み立てて、職人さんはそこに乗って作業をします。
足場の設置費用として約15万円~20万円程度かかります。これを節約したいと思っても、安全のために必要不可欠なものです。見積もりの段階でも説明があるはずです。
また、周囲に塗料が飛び散らないように「飛散防止シート(養生シート)」を張り巡らせます。
足場は金属製なので、組み立てるときはガチャガチャと大きな音がします。また、足場を持ち込むためにトラックも来るので、道路をふさぐ可能性があります。
事前に近所には、「〇月〇日から外壁塗装の工事が始まるので、大きな音や声がします。ご迷惑をかけますが、よろしくお願いします。」と挨拶に行っておきましょう。
もちろん業者さんからも挨拶されますが、施主が知らん顔をしているのはあまり気分がいいものではありません。特に昼寝をする小さなお子さんがいるお宅や高齢で自宅で寝たきりの方がいるお宅が近所にある場合は、自分から声をかけると同時に業者さんにもその旨を伝えておきましょう。
また、足場設置時には家のまわりのものを片付けて、作業がスムーズに進むようにしておくことも大切です。
外壁には汚れだけでなく、古い塗料やかびや苔(こけ)などが付着しています。これらを取り除かないままに塗装しても、新しい塗料がしっかり付着しません。また、ごみなどの異物が混入して塗装後に気泡が発生することがあります。
気泡ができると、せっかく塗った塗料が早くにはがれる原因になるため、塗装前にはしっかり高圧洗浄を行います。
高圧洗浄をする前には必ず業者さんが声をかけるはずですが、自分でも窓をしっかり閉めたか確認しましょう。
かなりの勢いで水を噴射するので、少しでもすき間があると室内に水が侵入してしまいます。念のために家中の窓やドアを確認しておきましょう。
また、高圧洗浄の水道代は施主側が負担します。
高圧洗浄の後は、外壁をしっかり乾燥させる必要があります。通常は約48時間ほど何もせずに乾燥させます。
施主側はこの間に、家のまわりにある作業の邪魔になりそうなものを片付けるといいでしょう。
「クラック」という壁のひび割れやシーリングのひび割れなどがあれば、塗装を始める前に補修を行います。これを下地処置と呼びます。
下地処理は補修する箇所が多ければ時間がかかります。自分でも塗装工事に入る前にひび割れの箇所などを確認しておき、きちんと補修されたかチェックするといいでしょう。
ここまで来たらいよいよ塗装作業に入りますが、その前に養生を行います。養生とは塗料が付着すると困る場所に、あらかじめ養生シートやビニールシート、マスキングテープなどを貼って保護することです。
養生はドアやドアノブ、窓、植木鉢などの植物、自転車などに対して行います。業者さん側でも細心の注意を払って養生は行いますが、施主さんの方でもしっかり保護されているか確認しましょう。
動かせるものは塗料が飛ばない場所に移動させることも大切です。また、隣の家との距離が近い場合は、フェンスや塀、お隣のガレージなどを汚さないように業者さんに依頼しておきましょう。
ここまでご説明したのは下準備です。ここからいよいよ塗装が始まります。
塗装には「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回行いますが、中塗りのことを「1回目の上塗り」と呼ぶこともあります。
塗装作業中は塗料のニオイがします。作業中は窓を閉めておきましょう。
また、塗装作業は業者さんに任せっぱなしという人が多いようですが、もし可能ならば下塗りをきちんとしているか、中塗りと上塗りの2回、塗装をしているかを確認しましょう。
(塗装の回数は見積もり書に記載されています。)
なお、屋根の塗装も一緒に注文している場合は、屋根の塗装作業も実施されます。
外壁の塗装が完了したら、次は細部の塗装を行います。広い範囲はローラーやスプレーガンで塗装しますが、壁の端や雨どい、雨戸、ベランダなどの細かい部分は刷毛を使って塗装します。
打ち合わせや見積もり時に依頼した箇所がすべて塗装されているかどうかをきちんと確認しましょう。
ただし、「ついでにここも塗って」と契約していない箇所の塗装を依頼するのはNGです。どうしても気になる場合は業者の責任者に相談してみましょう。
費用の兼ね合いもあるので、職人さんに無理を言わずに必ず責任者に伝えることが大切です。
塗装が完了したら、業者さんの説明を受けて作業内容を確認します。問題がなければ養生シートを外して足場を解体します。
足場が解体されて業者さんが撤収してから、「塗り忘れがある」「塗りムラがある」などの問題に気づくことがあります。
しかし、足場を解体してしまうと、また足場を設置しなければなりません。足場を解体する前に、業者さん立ち合いのもと、施主さん側もしっかりと確認することが大切です。
また、足場解体時にも大きな音がしますし、解体した足場を乗せるために大きなトラックも到着します。事前にご近所に一声かけておくといいでしょう。
足場を解体したら塗装作業は終わりです。作業中に持ち込まれた道具や塗料類はすべて撤収されます。
ここまで来れば作業は完了です。移動していたものを元の位置に戻しましょう。
ここまででご説明した通り、塗装作業は約2週間前後かかります。屋根の塗装も一緒に実施する場合は、さらに日数がかかります。
外壁塗装は雨降りが続くと、作業を中断することがあります。予定通りには進まない可能性があるということを考慮して、日程には余裕を持って依頼するようにしましょう。
ただ、外壁塗装は玄関の出入りなどがやや不便にはなりますが、生活に大きな支障が出ることはありません。そのため、予定通りに完了しなくても困ることは少ないと思われます。
作業を急がせるよりも、きちんと仕上げてもらうことを優先するようにしましょう。
2週間もの間、誰か家にいないといけないということはありません。外壁塗装は屋外の作業だけなので、仕事や買い物などで留守にしても問題はありません。
ただ、出かける際は施錠をしっかりしておきましょう。
外壁塗装は足場を組んでから作業を始めます。
足場や飛散防止シートの設置、高圧洗浄や養生などの事前準備をしてから、下地処理をして塗装作業を行います。
すべての工程が完了するまでには2週間前後かかります。また、雨天などで作業が中断することもあるため、日程には余裕を持って依頼しましょう。