外壁塗装のお悩みを解決
このページで分かること
外壁塗装は家のために必要なことです。自分でできるものではないので専門業者に依頼することになりますが、残念ながらさまざまなトラブルが多いのが現状です。
後悔しないために、事前によくあるトラブルとその回避法を知っておきましょう。
外壁塗装のトラブルはさまざまなものがありますが、大きく分けると次の5つに分類されます。
では、具体的に見ていきましょう。
外壁塗装は家1軒をまるまる塗装するために、費用は決して安くはありません。その上、費用の相場がわからないために、業者に言われるままに契約してしまうケースがあります。
費用に関するトラブルでは、次のようなケースが多く見られます。
外壁塗装の費用は一般にはわかりにくいとされてきましたが、最近はインターネットである程度の費用を知ることができます。
まずは外壁塗装の費用の内訳を知っておきましょう。
材料費 | 塗料や養生シート、サイディングボードなど塗装に必要な資材の費用 |
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足場の費用 | 高いところを塗装するために必要な足場の費用 |
人件費 | 塗装を行う職人さんの人件費。営業マンの人件費が含まれることもある |
その他 | 上記以外のもろもろの経費 |
ただし、人件費やその他の経費は見積もり書には詳しく記載されず、「外壁塗装工事一式」として記載されることが多いようです。
外壁塗装の費用は「塗装する面積×単価」で計算されます。
足場費用 | 足場を組む面積×単価 |
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養生費用 | 養生(家を守るためにシートを張ること)する面積×単価 |
下処理費用 | 高圧洗浄など塗装する前の下処理の費用。塗装の面積×単価 |
下塗り費用 | 下塗りする面積×単価 |
上塗り費用 | 上塗りする面積×単価 (2回塗装する場合は2倍) |
このようにひと口に「外壁塗装」と言っても、その工程は何段階もあり、それぞれに資材や手間賃(人件費)がかかります。
見積もり書では、上記の単価は「面積×材料費」で計算し、別途「工事費一式」として人件費などを含めた金額を提示するケースが多いようです。もし不明な点があれば、見積もりの段階で聞いてみましょう。
また、それぞれの単価はインターネットである程度調べることができます。塗装の面積の出し方も紹介されているので、一度自分で計算してみて、不審に思うことがあれば業者に聞いてみましょう。
では、「他の家よりも高い気がする」「やっぱり今回は見合わせたい」などの場合に、解約はできるのでしょうか?
外壁塗装やリフォーム工事は、一定の条件を満たせばクーリングオフが可能です。主な条件は下記の通りです。
つまり、訪問販売などで契約した場合はクーリングオフが可能ということです。一方、近所の外壁塗装業者に電話をして来てもらって契約した場合や、自分からリフォーム会社に出向いて契約した場合はクーリングオフの対象外なので、注意しましょう。
地元の業者を呼んだ場合は、見積もりの段階でよく説明を聞いてから契約することが大切です。
外壁塗装では工程や仕上がりに関するトラブルも多くあります。
次のようなトラブルが多く見られます。
外壁塗装は足場を組んで、外壁の下処置(高圧洗浄など)をしてから塗装作業に入ります。塗装も1度だけでなく、下塗り、中塗り、上塗りなど何度も塗るため、どうしても日数がかかります。塗装が完了して足場を解体するまでに10日~14日ほどかかります。
さらに、塗装は天候に左右されます。雨降りが続くと、どうしても仕上がりが遅れてしまいますが、そのつど業者から説明があるはずです。
業者も数をこなすことで売り上げが上がるのですから、決してダラダラと作業して仕上がりを遅らせることは少ないと考えられます。しかし、人手不足などの理由で遅れることもあり得ます。進み具合が気になる場合は、営業担当や職人さんに聞いてみましょう。
「思っていた色と違う」ということはよくあります。これは外壁塗装だけでなく、内装(クロス)の貼り替えなどでも言えることです。色見本は小さいため、それが家全体に塗られたときのイメージができないのです。
これを防ぐには、打ち合わせの段階でよく確認することが大切です。対策としては、次のようなことをしてみましょう。
また、塗り忘れがあるときは、早めに指摘してきちんと塗ってもらいましょう。
高額な費用を払っているのに、きちんと仕上がっていないと困りますね。アフターフォローに対するトラブルについてご紹介します。
塗装後のトラブルとしては、次の点があります。
外壁塗装は保証が付いていることが多く、起こった問題に対して保証されます。ただし、変色などは施工不良ではなく、紫外線など自然の力に対して起こることなので保証の対象外になっているケースが多いようです。
外壁塗装の保証には、次のものがあります。
保証の内容 | メリット | デメリット | |
自社保証 | 塗装業者が自社で行っている保証 | 連絡すればすぐに対応してくれる | 業者が倒産したら保証が受けられない |
塗装業界の保証 | 塗装業界や建築業界の団体や組合が行っている保証 | 業者が倒産しても保証が受けられる | 施工不良のように業者に問題がない場合は保証の対象外 |
メーカー保証 | 塗料のメーカーが行う保証 | 「保証付き塗料」として販売している | ・塗料の費用が高い ・塗料の品質に対しての保証であり、施工の技術に対しての保証がない ・実際はあまり利用されない(保証されない) |
自社保証よりも業界団体や組合などの保証が付いていると安心です。契約の前に確認してみましょう。
外壁塗装そのもの以外のトラブルも結構発生しています。
次のようなケースが発生しています。
これらは人為的なミスです。あらかじめ養生シートなどでしっかり保護したり、窓をきちんと閉めたりしていれば問題がありません。
しかし、どれだけ注意していても、「もしも」ということはあり得ます。自分でも大切なものは別の場所に移動させるなど気をつけましょう。また、養生シートできちんと保護されているかも、自分で確認すると安心です。
もし家や所有物が破損されたら業者が保証するので、きちんと話し合いましょう。
しっかりした塗装業者ならば、工事に入る前にきちんと近隣のお宅に挨拶に行ってくれます。しかし、それでもトラブルになることがあります。
隣の家に塗料が飛んで壁を汚したというように塗装工事そのもので近所に大きな迷惑がかかるということはほとんどありません。
実際に起こり得るのは、次のようなケースです。
通常は「△△塗装と申します。来週の〇日から外壁塗装の工事をします。工事は10日ほどで終わりますが、その間、ご迷惑をおかけします。どうぞよろしくお願いします」
と業者から挨拶に行ってくれます。
しかし、業者任せにせずに、自分からもご近所にひと声かけておきましょう。こういったことは気持ちの問題なので、誠実に対応することが大切です。
トラブルを未然に防ぐために、業者さんにも近所の事情を伝えておきましょう。
このように注意してほしいことを具体的に伝えておくと、安心です。
外壁塗装は費用面、工程、仕上がり、アフターフォロー、ご近所への迷惑など、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。
業者側は見積もり書の説明や保証、現場での養生シート、ご近所への挨拶などの対策をしていますが、自分でも「こんなはずではなかった」ということのないように、各段階で細かくチェックしていきましょう。