家庭用の防犯カメラは何を選ぶべき？コスパ重視か性能か…徹底検証

一般家庭を対象にした犯罪が増加し、たびたびニュースになっています。また、帰宅が遅い、高齢者のひとり暮らしなどライフスタイルの多様化で、生活の安全を守ることが重要な時代になってきました。

今回は家庭用防犯カメラの目的と選び方についてご説明します。

家庭用防犯カメラのニーズと利用目的

夫婦の共働きが増加し、子どもを遅くまで保育園や学童保育に預けるなど、昼間の在宅率が低下するにつれ、一般家庭を狙う犯罪が増えています。

また、若い女性や子どもを狙った犯行が後を絶ちません。一般家庭での防犯カメラのニーズはどんどん高まっています。

防犯カメラは一家に1台の時代

防犯カメラというと、泥棒対策だけと思っていませんか？確かに以前は防犯カメラの本体代金そのものが高価だったために、資産家や富裕層が利用するものというイメージがありました。
しかし、最近は防犯カメラの低価格化が進み、一般家庭でも多く利用されています。さらに機能が向上したため、幅広い目的での利用が可能になりました。今や一家に1台は必要と言っても過言ではありません。

家庭用防犯カメラの利用目的は幅広い！

防犯カメラはその名の通り防犯目的で利用するものですが、最近は防犯以外の目的でも利用されています。以下のようなケースで防犯カメラの設置を考える人が多いようです。

• 不在時の不審者の侵入を防ぐ
• ガレージに駐車している車に傷をつけるなどのイタズラが多い
• 下着を盗まれる
• 軒下に紙の燃えかすがあった（放火未遂の疑い）
• 年頃の娘がいるが、最近変な男が家のまわりをうろついている
• 昼間は高齢の親がひとりだけになるが、異変がないかカメラで確認したい
• 親が帰宅するまでの間、小学生の子どもだけで留守番しているが心配だ
• 離れた土地で親がひとり暮らしをしているので安否確認をしたい
• 不在時に家の中でペットがどうしているか心配だ
• ベビーシッターさんに子どもの面倒をお願いしているが、行動が気になるため様子を見たい

このようにさまざまなシーンで家庭用の防犯カメラが役に立ちます。これらの目的を大きく分けると、次のようになります。

犯罪防止	家の外（庭やガレージ、ベランダなど）に防犯カメラを設置して不審者を威嚇し、犯罪を未然に防ぎたい
証拠を残す	犯行の様子をとらえて警察に相談する際の証拠にしたい
見守り	家庭内の家族の様子を遠隔地から観察して、安全かどうかを確認したい

目的別～家庭用防犯カメラの選び方と設置のポイント

防犯カメラにはさまざまな種類があり、幅広い機能があります。特に家庭用として設置する場合は、利用目的に合ったものを選ぶことが大切です。
それぞれの利用目的に必要な防犯カメラの選び方や設置のポイントをご紹介します。

犯罪防止に有効な防犯カメラ

屋外に設置するので、防水タイプのものを選びましょう。「犯罪防止＝不審者を威嚇する」ということですから、大きめのものがおススメです。
レンズそのものの大きさというよりは外側の箱（ケース）が大きいものがよく目立ちます。

目立つところに設置

外（道路）から敷地内に入ってきて、パッと防犯カメラが目につくような場所に設置しましょう。
一戸建ての場合は1台だけでは足りませんから、複数台を設置することになります。そのうちの何台かはダミーカメラでもいいでしょう。

「この家は防犯意識が高い」と思わせることで、犯罪防止効果が高まります。

台数を抑えるなら広角カメラをチョイス

予算や設置場所（配線など）の都合で防犯カメラの台数を抑えつつ防犯効果を高めるなら、1台で広い範囲を撮影できる広角レンズを選ぶ方法もあります。

ただし、その場合は死角ができないか、画質が悪くならないかを確認しましょう。

人が来たら照らすライトもおススメ

犯罪防止には、人に反応してライトが点灯する人感センサーライトを一緒に設置するといいでしょう。

人感センサーライトは乾電池式やソーラー式などがあるので、電源がなくても設置できます。不審者をライトで照らすことで犯罪を未然に防ぐことができます。

証拠を残すのに有効な防犯カメラ

防犯カメラは画素数によって画像の質が変わります。画素数が30万画素など低いものは、画像があまり鮮明に映りません。

特に犯人の顔や服装、持ち物、車のナンバーなどは有力な証拠になるので、それらがはっきりと映るような画素数の多いものを選ぶようにしましょう。

鮮明な画像を撮影するには200万画素程度が必要と言われています。それ以上の画素数のものも販売されていますが、防犯カメラとしては200万画素程度でいいでしょう。

気になる場所を撮影できるように角度に注意

設置する際には、犯行現場がしっかり撮影できるように角度に注意しましょう。死角がないか、手元や顔が隠れないかなどを事前に家族にモデルになってもらって確認すると安心です。

夜間の犯行に備えて暗所撮影が可能なカメラを選ぶこと

犯行は夜間や夕暮れなど、あたりが暗くなってから行われる傾向があります。特に屋外に設置する場合は、赤外線LEDカメラなど暗所撮影が可能な防犯カメラがおススメです。

家族の見守りに有効な防犯カメラ

家族の見守り目的の防犯カメラは、リアルタイムで家の中の様子がわかるものを選びます。

離れた場所でも画像を確認できるネットワークカメラなら、室内に設置したカメラの画像をスマホやパソコンで確認できます。

見守り目的なら威圧感のないものを

見守りのために設置する場合は犯罪防止がメインではないので、あまり仰々しいものは避けましょう。小さなドーム型カメラでも性能がいいものが販売されています。

カメラがついていると気づかない状態で、遠隔地からも様子を確認できるのがメリットです。

なお、ベビーシッターさんなどをお願いしている場合は、「ここにカメラを設置しています」と伝えておくと犯罪を防ぐことができます。

スピーカー内臓タイプなら呼びかけが可能

防犯カメラの本体にマイクやスピーカーが内蔵されたタイプもあります。撮影している現場の音声を離れた場所で聞いたり、画像を見ながら撮影場所にいる人に呼びかけることができます。

すぐに駆け付けられないときでも、とりあえず声を聞かせたり、指示を出したりできます。

家庭用防犯カメラはコスパよりも性能重視で！

ここまでご説明したように、家庭用の防犯カメラには目的に応じてさまざまな機能を備えたものがあります。

もちろん価格も性能によって変わります。

家庭用防犯カメラは価格だけを見てはダメ！

ネット通販では家庭用の防犯カメラがかなり安く手に入ります。
しかし、価格だけを見て選ぶと次のような点で後悔することになるので注意しましょう。

• 画質が悪い
• 途中で画像が乱れる
• すぐに壊れた
• 保証期間が短い
• わが家にはうまく取り付けられなかった

家庭用防犯カメラは性能と設置、アフターサービスをトータルで考えること

家庭用の防犯カメラでも、場所によっては設置が難しいことがあります。
ネット通販ショップの商品説明ではとても簡単そうに書いてある場合でも、いざ取り付けようとしたら「わが家の壁には無理だった」「専門の道具が必要だった」などのトラブルが起こるケースがあります。

少々価格は高くなっても、防犯カメラ専門業者に相談して、最適な機種選びと設置工事をしてもらうと安心です。

結論～目的別の家庭用防犯カメラはこれがおススメ

上記の内容をまとめると、次のようになります。

目的	おススメの防犯カメラ
犯罪防止	見た目が大きな防犯カメラ、防水タイプ、ダミーカメラ、人感センサーライトなど
証拠	高画質（200万画素程度）のカメラ、防水タイプ、暗所撮影が可能な赤外線LEDタイプ
家族の見守り	ネットワークカメラ（マイクスピーカー内臓タイプ）

犯罪が深刻な場合や家族の安全のためにホームセキュリティサービスもおススメ

イタズラがたびたび繰り返されるとか、近所で何軒も空き巣の被害に遭っている、放火未遂の形跡があるといった深刻な場合は、家庭用防犯カメラの設置だけでは不安なことがあります。

そんなときは警備保障会社のホームセキュリティサービスを利用する方法もあります。

ホームセキュリティサービスは急病や非常時の対応も可能

ホームセキュリティサービスにはさまざまなサービス内容があります。不審者の監視や防犯カメラの撮影だけでなく、家族が急病時に非常ベルを押すことで駆け付けたり、非常時に対応してくたり……といったサービスが受けられます。

各ご家庭の状況に応じて相談してみるといいでしょう。