防犯カメラのお悩みを解決
このページで分かること
防犯カメラを屋外に設置する際は、雨に濡れても壊れないことが重要です。そのため、「防水タイプ」のものを選ぶ必要があります。
このページでは、防水機能付き防犯カメラを選ぶポイントについてご説明します。
防犯カメラをガレージや家の玄関、軒下などに設置する場合でも、横なぐりの雨が降ると雨水がかかってしまいます。
カメラは精密機器なので、水濡れは厳禁です。屋外用の防犯カメラを選ぶ場合は防犯機能付きのものを選ぶようにしましょう。
防犯カメラの防水機能には次のような種類があります。
防犯カメラのタイプ | しくみ |
---|---|
ハウジング一体型 | カメラ本体をハウジングという防水機能のあるカバーで覆っていて、カメラと一体化させたもの |
カメラ本体が防水対応 | カメラはハウジングというカバーで覆っていないが、カメラそのものが防水対応になっているもの |
ハウジング一体型は見た目が大きいので、「ここに防犯カメラを設置して見張っているぞ」と知らせる効果もあります。不審者に対しての威嚇にも使えます。
一方、カメラ本体が防水対応しているものは小型であまり目立ちません。不審者にカメラの存在を気づかれずに撮影することができます。
また、設置場所によっても選ぶタイプが異なります。目的や設置場所に合ったものを選ぶようにしましょう。
防犯カメラの防水性能は「IP等級」で判断できます。
IP等級とはIngress Protectionの頭文字で、「侵入に対する保護」という意味があります。電気機器の防塵性能と防水性能について規制したもので、防犯カメラなどの電気機器にはこのIP等級が記載されています。
IP等級はIP●■と表示されます。
IP●■の●の方は第1記号と呼ばれ人体・固形物体に対する保護の度合いを、IP●■の■の方は第2記号と呼ばれ防水に関する度合いを示しています。第1記号は防塵性能を表し、6等級まであります。第2記号は防水性能を表し、8等級まであります。
等級 | 第1記号 (防塵性能) |
第2記号 (防水性能) |
---|---|---|
0 | 特に保護されていない | 特に保護されていない |
1 | 手などが誤って内部の可動部に接触する恐れがない。直径50mmを超える固形物が内部に侵入しない | 垂直に落下する水滴を10分間受けても有害な影響を受けない |
2 | 指先や長さが12mmを超えない物体が内部の可動部に接触する恐れがない。直径12.5mmを超える固形物が内部に侵入しない | 垂直より左右に15℃以内の降雨を10分間受けても有害な影響を受けない |
3 | 直径・厚さが2.5mmを超えるワイヤなどの先端が内部に侵入しない | 垂直より左右に60℃以内の降雨を10分間受けても有害な影響を受けない |
4 | 直径・厚さが1.0mmを超える固形物の先端が内部に侵入しない | 全方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
5 | 粉じんが内部に侵入することを防止する。多少の侵入があっても正常な作動を妨げない | 全方向から水を直接かけられても有害な影響を受けない |
6 | 粉じんの侵入を完全に防止する | 全方向から強く水を直接かけられても有害な影響を受けない |
7 | 規定の圧力、時間で水中に没しても水が侵入しない | |
8 | 水面下での使用が可能 |
防犯カメラは水中で使用することはないので、IP66のものを選べば安心です。
防犯カメラは本体の防水性能にばかり気を取られがちですが、配線にも防水対策が必要です。
配線の防水対策には、次のようなものがあると便利です。
その他、必要に応じてシールパテや防水フィルムなども使用します。
なお、配線をビニールテープで保護すると、ビニールテープの経年劣化で水が侵入しケーブルがさびてしまいます。
事故や動作不良を防ぐためにも、配線の防水対策はしっかりしておきましょう。
屋外に設置する防犯カメラは、ほとんどが防水タイプになっています。しかし、屋外は防水以外の機能も必要になります。
防犯カメラを選ぶ際には、防水以外の機能もチェックしましょう。
屋外に設置する防犯カメラには、次のような機能があると助かります。
夜間や暗い倉庫などをカメラで撮影すると、真っ暗で何も見えません。それでは防犯カメラの役目を果たさないために、防犯カメラの中には「赤外線LEDライト」を搭載したものがあります。
赤外線LEDライトは防犯カメラのレンズのまわりに小さな赤外線LEDライトが数10個ついています。この赤外線LEDライトは明るさのセンサーに反応して、一定の暗さになると自動で作動します。
人感センサーライトのように人を照らすわけではありません。そのため、暗所に人がいても自分が撮影されていることはわかりません。
昼間は赤外線LEDライトはオフになっているので通常のカラー撮影、夜間や暗所では赤外線LEDがオンになり白黒で撮影されます。
特に屋外に設置する防犯カメラには赤外線LEDライト搭載のものがおススメです。
防犯カメラの設置角度によっては逆光になってしまい、被写体の顔が真っ黒になることがあります。
写真撮影の逆光をイメージしていただくとわかりやすいかも知れませんね。せっかく撮影したのに、これでは何が映っているのかわかりません。
特に西日が強い場所や照り返しが強い場所に設置する場合は、逆光補正機能があるかどうかをチェックしましょう。
広角カメラ(または広角レンズ)とは、撮影する範囲が広い状態で撮影できるカメラのことです。実際に映る範囲のことを「画角」と言いますが、画角が広いカメラのことを「広角」と言います。
画角はカメラのレンズ中央部分から焦点距離(撮影したい像までの距離)が短いほど広くなります。レンズの画角は一般的には、25度~50度が標準レンズ、それ以上は広角レンズとなります。最近は360度の全方位カメラ(超広角カメラ)も出ています。
広い駐車場や畑などを撮影する場合は広角カメラが役に立ちますが、あまりに広い範囲を撮影すると人物が小さく映るというデメリットもあります。
気候条件によって防犯カメラの作動に影響を与える場合があります。特に寒冷地や気温・湿度が高い地域などは、気候に対応した防犯カメラを選ぶことが大切です。
気候条件 | 予想されるトラブル | 対策 |
---|---|---|
寒冷地 | 結露や凍結による故障 | ヒーター搭載の防犯カメラ |
高温地 | 高温による故障 | ファン搭載の防犯カメラ |
防犯カメラを屋外に設置する際は防水機能があるものを選びましょう。防水機能はIP等級で確認できます。
IP66は防塵・防水ともに安心できるレベルです。防犯カメラに表示されているのでチェックしておきましょう。
また、カメラ本体だけでなく配線にも防水対策を施すことが大切です。雨水や経年劣化で断線や故障を招かないように対策をしておきましょう。
なお、設置場所や条件によっては、暗所撮影が可能な赤外線LEDライト搭載のものや逆光補正機能、広角カメラ、寒冷地・温暖地仕様のものを選ぶと安心です。