ネズミ駆除のお悩みを解決
このページで分かること
ネズミはわずかなすき間からでも家に侵入してくるので油断ができません。しっかり駆除するには、ネズミの侵入口と経路を突き止めて対策を取ることが大切です。
ネズミはほ乳類ネズミ目ですが、その仲間は1300~1800種類もいると言われています。これらネズミの多くは夜行性で、大きな前歯が特徴です。この前歯はどんどん伸び続けるために、常に何かをかじって歯を削らなければなりません。
ネズミの仲間の中でも有名なのは、次の種類でしょう。
中にはペットとして飼われるかわいいネズミもいますね。
ネズミの種類はたくさんありますが、その中でも人の家に入り込むのは次の3種類だけです。
この3種類のネズミは「家ネズミ」と呼ばれています。このページでは家ネズミの侵入口と経路、駆除について書いています。
ペットとして飼育されるネズミは病原菌を持っていることは少ないのですが、家ネズミはさまざまな病原菌を媒介したり、イエダニを家に持ち込んだりします。
同じネズミでもペットとは扱いが大きく異なりますが、家や家族を守るためにきちんと駆除しましょう。
では、家ネズミの侵入口と経路を見ていきましょう。上記3種類の家ネズミは生態や習性が異なります。そのため、侵入口にも違いがあります。
そこで、まずは3種類の家ネズミの生態を比較してみましょう。
家ネズミの種類 | 体長 | 生態や習性 |
---|---|---|
クマネズミ | 約15cm前後 | ・警戒心が強い ・暖かい場所が好き ・垂直移動ができ、高い場所が好き ・穀物や昆虫を食べる |
ドブネズミ | 約25cm前後 | ・どう猛な性格 ・湿気が多いところ(側溝、水路、ドブなど)が好き ・魚介類や肉類を食べる |
ハツカネズミ | 約10cm前後 | ・乾燥に強い ・狭いところが好き ・好奇心が強い ・穀物や種子、小さな昆虫を食べる |
このように家ネズミでも、クマネズミは高いところでも平気で移動しますが、ドブネズミは水路や下水管、側溝などに出没します。
これらの生態や習性を踏まえて侵入口や経路を見ると、より行動パターンが理解できます。
家ネズミの種類 | 侵入口 | 経路 |
---|---|---|
クマネズミ | ・壁のひび割れ ・エアコンの室外機 ・エアコンの設置場所 ・換気扇 ・雨戸の戸袋 ・屋根と外壁のすき間 ・瓦と屋根のすき間 |
エアコンの配管や雨どいなどを通って天井裏や屋根裏に住みつくことが多い |
ドブネズミ | ・排水パイプ ・床下の通気口 ・トイレや浴室などの排水管 ・壁のひび割れ |
床下や排水など湿気が多い場所を好んで移動する |
ハツカネズミ | ・床下の通気口 ・エアコンの室外機 ・エアコン設置の穴 ・換気扇 ・雨戸の戸袋 ・壁のひび割れ |
壁際に移動して、壁の中や押入れの中、倉庫などに住みつく |
ネズミの体長は種類によって異なりますが、小さなハツカネズミは大きくても10cm程度です。もっと小さな個体もあるため、閉まり切っていない換気扇のすき間や雨戸の戸袋、網戸が破れたところなど意外な場所から家に侵入することができます。
小さなハツカネズミは、外部から運び込まれる荷物に紛れて侵入することがあります。乾燥にも強いので、食料を保存している倉庫などで生息することがあります。
南方出身で暖かい場所が好きなクマネズミは、ビルやマンションの内部に入り込むことがあります。
最近の建物は気密性に優れているので、居心地がいいのでしょう。配管や屋根裏などに巣を作ることがあります。
高い場所が好きという点もクマネズミの特徴なので、天井でバタバタと足音がする場合はクマネズミの可能性があります。
ネズミが家に入り込んでいるかどうかは鳴き声や足音で気づくケースが多いのですが、それ以外にもさまざまな証拠を残しています。
その証拠のことを「ラットサイン」と呼びます。
ラットサインには、次のようなものがあります。
では、それぞれを詳しく説明していきます。
ネズミは部屋の真ん中を堂々と通ることはありません。壁に沿って移動します。しかも、一度通った道が安全だとわかると、次からも同じ場所を通って移動します。
その際に壁に身体をすり付けるため、壁が黒くなるのです。人間も同じ場所を触っていると手あかなどで黒ずむことがありますが、それと同じですね。
壁や天井などの一部が黒くなっていたら、ラットサインかも知れません。
ネズミが同じ場所を移動すると、そこだけ黒くなり黒い線ができます。壁の黒ずみと同じ原理ですね。
これもラットサインのひとつです。
ネズミの糞が落ちていたら、ネズミがいる証拠となります。ネズミの種類によって、糞の大きさや形状が異なります。
ネズミの種類 | 糞の大きさ | 糞の形 |
---|---|---|
クマネズミ | 6~10mm | 細長い |
ドブネズミ | 10~20mm | 丸みを帯びている |
ハツカネズミ | 5~7mm | 先がとがっている |
ゴキブリも糞を落としますが、ハツカネズミよりももっと小さく1~3mm程度です。そのため、5mm以上の糞ならばネズミの可能性があります。
糞と同様に尿のシミができていれば、ラットサインだと言えるでしょう。
なお、ネズミの糞尿から病原菌に感染することがあります。素手で触らずにゴム手袋などをして取り除いてください。
普段はあまり入らない部屋や倉庫で床がほこりっぽい場所に小動物の足跡が残っていたら、ラットサインかも知れません。
また、「どうもネズミがいそうだ」と思ったときは、床に小麦粉をまいておくといいでしょう。そこをネズミが通ると足跡が残るので、すぐにわかります。
これらのラットサインを見つけたら、必ず写真を撮っておきましょう。自分で駆除する場合でも、ホームセンターなどで駆除グッズを購入する際にどんなネズミかを店員さんに相談するときに役立ちます。
また、専門業者に依頼する場合も、証拠写真があると助かります。糞尿の写真や黒ずんだ場所などをわかりやすく撮影しておきましょう。場所がわかるように広い範囲の写真もあると、侵入口や移動経路の解明に役立ちます。
写真はスマートフォンや携帯電話のカメラ機能を使ったものでOKです。
このようにネズミの侵入口を見つけるわけですが、完全に駆除するには次のような流れがおすすめです。
このようにネズミをきちんと駆除した上で、侵入口を完全にふさぐことが大切です。そうしないと、またネズミが侵入してしまいます。
駆除をするなら、侵入口と経路、ネズミの種類を確認することが大きなポイントになります。
ラットサインがすぐに見つけられるといいのですが、天井裏や家具の後ろなど普段目につかない場所にあると、発見が遅れてしまいます。
もしネズミの気配を感じたら、早めに専門業者に相談しましょう。専門家が見れば、すぐに侵入口と経路を突き止めてくれます。また、ネズミの種類に合わせた駆除を実施してくれるので、安心です。
ネズミはわずかなすき間があれば、家に入ってくることが可能です。特に最近の住宅は気密性が高いので、暖かく外敵に狙われないという点で、ネズミにとっては快適な環境です。
いつの間にかネズミが侵入し、繁殖しているケースがよく見られます。
ネズミの侵入口は種類によっていくつかの特徴があります。よく通る場所は黒い線や壁の黒ずみなどのラットサインがあるので、調べてみましょう。糞尿もラットサインのひとつです。
これらを見つけたら写真に撮って、専門業者に相談しましょう。完全に駆除してから侵入口をふさぐことで、ネズミの被害再発を防ぐことができます。