ネズミ駆除のお悩みを解決
「どうやら家の中にネズミがいるらしい」とわかったら、少しでも早く駆除することが大切です。
プロのネズミ駆除業者もありますが、費用をかけずに自分で駆除したいという場合、どんな方法があるのかをご紹介します。
日本の家屋に住みつくネズミは、次の3種類です。
この3種類のネズミは、体長も好物も異なります。
「家にネズミがいる」と思っても、どの種類のネズミなのかわからないと駆除の方法が決められません。
まずはネズミの種類別の生態を理解しておきましょう。
ネズミの種類 | 体長(※) | 好きな場所 | 好物 |
---|---|---|---|
クマネズミ | 約15cm前後 | ・高いところ ・暖かい場所 (屋根裏に多い) |
穀物や果物、昆虫など |
ドブネズミ | 約25cm前後 | ・湿気が多いところ ・側溝やドブなど |
肉や魚、生ゴミなど |
ハツカネズミ | 約10cm程度 | ・乾燥に強い ・高いところには行かない |
穀物、種子、草花、小さな昆虫など |
(※:体長は鼻の先から尾っぽの付け根までの長さです。もちろん個体差はあります。)
「姿は見えないけれど、ネズミがいる」というだけでは、的確な駆除ができません。家に住みついているのがどの種類のネズミなのかを判断する必要があります。
次のようにネズミが出没する場所などから、種類を突き止めましょう。
どの種類のネズミでも、とても繁殖力が強く、短期間で妊娠出産を繰り返すため、どんどん数が増えていきます。
駆除するなら少しでも早く取りかかるようにしましょう。
最近の家屋には、さまざまな害獣が現れています。ニュースになることもあるので、ご存知の方が多いかも知れません。
ネズミだと思っていたら、下記の害獣の可能性もあります。
ネズミを駆除する場合は、上記の害獣の可能性があるということを視野に入れて考えておきましょう。
では、次に自分でできるネズミ駆除の方法を見ていきましょう。
ネズミ駆除の方法は大きく分けると、次の3つになります。
これらのうちで、もっとも安全性が高いのはAのネズミを追い出す方法です。一方、ペットや乳幼児がいる家庭で危険を伴うのはCのネズミを殺す方法です。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
「家の中にネズミがいると思うだけでイヤ」「天井や壁の中で動く音を聞くと、夜も眠れない」という人は、「とにかくネズミに出て行ってほしい」と考えることが多いようです。
その場合、超音波や忌避剤(きひざい)・忌避スプレーなどネズミが嫌がるものを使って追い出す方法があります。
人の耳には聞こえないけれどネズミには聞こえる周波数で、しかもネズミが嫌がる音を聞かせて追い出すのが「超音波」です。
人間も不快な音が聞こえる場所には長く居たくありませんよね。それと同じでネズミもイヤな音がする場所からは逃げたいと思います。
そこで、ネズミが嫌がる周波数の超音波を出す装置を設置します。費用は3,000円~1万円程度で入手できます。
メリットはネズミの姿(死骸を含めて)を見ずに駆除できる点や人体に悪影響がないという点ですが、若い人の中にはこの周波数の音が聞こえて不快に感じるケースがあるので注意が必要です。
デメリットは、最初は嫌がって逃げ出しますが、次第に音に慣れてしまい効果が薄れるという点です。
決定的な駆除にはつながらないのが難点です。
忌避剤(きひざい)とは、ネズミが嫌がるニオイを出して追い出す方法です。
忌避剤に使用されているのは、ハーブ(ハッカ)やワサビ、唐辛子などで、人体には悪影響はありません。中には猫のニオイがする忌避剤もあります。
忌避剤はネズミが居そうな場所に置くタイプとスプレータイプ、煙が出るタイプなどがあります。
置くタイプはネズミが近づこうとしませんが、ニオイが薄れると効果がなくなります。また、スプレーや煙を出すタイプも、空気中にそのニオイがなくなると効果は期待できません。
一時的な対処法だと言えるでしょう。
ネズミを捕まえると言っても、大変すばしっこいので素手で捕まえるのは不可能です。そこで、ネズミが通りそうな場所にワナを仕掛けます。
方法としては、大きく分けると次の3つがあります。
カゴトラップ(ラットハウス)とは、ネズミが入れる大きさのカゴを用意し、その中に好物のエサを入れておびき寄せる方法です。
エサにつられてネズミがカゴの中に入ると、カゴが閉まる仕組みになっています。エサは毒性のものではなく、魚肉ソーセージやさつま揚げなどでOKです。カゴトラップ自体も1000円程度で購入できるので低コストなところがメリットだと言えます。
ただ、次のようなデメリットがあります。
また、複数のネズミがいる場合は完全に駆除できない可能性があります。
結構昔からあるオーソドックスなネズミ捕りの方法です。板にバネが付いていて、バネの周辺にエサを置いておきます。ネズミがエサに近づくとバネが跳ねてネズミを押さえ込んで捕まえるという方法です。
しかし、ネズミは警戒心が強い上に頭がいいので、すぐに見破ってしまいます。なかなかワナにかからない、エサだけ取られてしまうというケースが多いようです。
また、設置する際にバネで自分の指を挟んでしまうという心配もあります。強力なバネなので取り扱いには注意が必要です。
ゴキブリなどを駆除するための粘着シートがありますね。ハウス型になっているなど、商品もさまざまな工夫がされています。
それと同じ仕組みのネズミ捕りシートがあります。ハウス型になっていて中にエサを置いて誘引するものや、ハウスはなく粘着シートをネズミの通り道に敷き詰める方法などがあります。
ある程度の効果は期待できますが、この場合もネズミが生きたままシートに貼り付いているので処置に困ります。
ネズミを生きたまま捕まえるのではなく、死亡させる方法です。使うのは殺鼠剤(さっそざい)というもので、ネズミに対して毒性があるものを食べ物に混ぜて置いておきます。
ただ、ネズミは警戒心が強いので、仲間が殺鼠剤入りのエサを食べて死亡したと知ると、他のネズミは食べなくなることがあります。また、ペットや乳幼児がいる家庭では、誤って口にしないように注意が必要です。
この方法は、その場で死亡するだけでなく隠れた場所で死んでいることがあり、死骸が見つからないとどこかで腐敗して悪臭や害虫の発生に悩まされることになる点もデメリットだと言えるでしょう。
このようにどの方法にもメリット・デメリットがあります。費用はどれも1,000円~1万円程度なので、それほど高額にはなりません。
ネズミが1匹~2匹くらいの少数の場合は、自分で駆除に挑戦してみるといいでしょう。しかし、それ以上に増えると自分では追い付かなくなります。手をこまねいている間に数がどんどん増えてしまうので、早めに何らかの対策を取ることが重要です。
手に負えなくなったら、ネズミ駆除や害獣駆除の専門家に相談するといいでしょう。
ネズミ駆除は自分でもできないわけではありません。ただ、ネズミの種類によって、体長や生態、好みの食べ物などが異なるので、どの種類のネズミがいるのかを確かめることが大切です。
また、数が多いとさらに増える可能性があります。少しでも早く駆除に取りかかるようにしましょう。
なお、ネズミ駆除の方法には、ネズミを追い出す方法、生け捕りにする方法、死亡させる方法があります。自分でする場合はそれほど費用はかかりませんが、成功率が低い、ネズミの死骸の処置に困るなどの問題があります。
その場合は専門業者に相談するといいでしょう。