ネズミ駆除のお悩みを解決
このページで分かること
ネズミは感染症を媒介することがある「害獣」なので、家に住みついたら駆除しなければなりません。
しかし、ネズミ駆除は室内で飼っているペットに悪い影響を与えないのでしょうか。このページではネズミ駆除によるペットや人体(特に子ども)への影響と安全な駆除方法についてご紹介します。
犬や猫を室内で飼う家庭が増えています。家族と同じようにペットに愛情を注ぐ人にとって、少しでも危険なものは避けたいと考えます。
もし家にネズミが入り込んだら、ペットや人間にどんな影響があるのでしょうか。
この場合のネズミとは、家屋に浸入して住みつく家ネズミを指します。
家ネズミには、次の3種類がいます。
これらのネズミは、次のようにさまざまな被害をもたらします。
建物をかじる | ・前歯を削るために家の壁や柱、家具などをかじる ・家が傷つくことで資産価値が下がる |
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糞尿 | ・糞尿による悪臭 ・不衛生 |
ダニ | ・ネズミに寄生するイエダニを持ち込む |
感染症 | ・サルモネラ菌や鼠咬症(そこうしょう)、ハンタウイルスなどの病原菌をネズミが媒介して広がる可能性がある |
電気コードの断線 | ・電気コードをかじり、断線や停電、火災の原因になる |
中には重篤な症状を招く感染症に罹ったり、火災が発生したりします。
ネズミを発見したら、きちんと駆除することが大切です。
ペットとしてハムスターを飼っている方がいるのではないでしょうか。
今回はネズミ駆除とペットについての話なので、ネズミとハムスターの違いについても触れておきます。
ネズミもハムスターも同じ「齧歯類(げっしるい)」の仲間ですが、家ネズミ(クマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミ)は「ネズミ亜科」、ハムスターは「キヌゲネズミ亜科」で分類が異なります。
家ネズミは上でも書いたようにさまざまな病原菌を媒介します。一方、ハムスターはペットとして飼っても大丈夫なことからわかるように感染症のリスクは少ない生き物です。(まれにアレルギー症状が現れる人もいます。)
また、家ネズミはダニを持ち込んだり、家のあちこちをかじったりと、さまざまな被害をもたらします。身体が大きくどう猛なドブネズミはハムスターを食べることもあります。
家ネズミは繁殖力が高い上に不衛生なので、ペットとして飼うことはできません。駆除するしかないと考えておきましょう。
では、次にネズミの駆除が屋内で飼っているペットや人間にどんな影響を与えるのか見ていきましょう。
ネズミを駆除する方法は、大きく分けると次の3つになります。
ただ、それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。ペットや人間への影響についてもご説明していきます。
ネズミを追い出す方法とは、ネズミが嫌がる周波数の超音波を流したり、煙を出すスプレーを噴射したりして家から追い出す方法です。
超音波はネズミは嫌いますが、犬や猫、鳥類などには影響はないと言われています。(まれに落ち着きがなくなることがあります。)ハムスターやうさぎなどはストレスになるなどの影響があるため、避ける方が安心です。
ネズミが嫌う超音波は人間の耳には聞こえない周波数なのですが、若い人の中には聞こえるケースがあり不快感を感じる人がいます。試してみて人への影響がある場合は中止するようにしてください。
この方法のデメリットは、ネズミ駆除の根本的な解決にはならないという点です。駆除をしてもネズミが居場所を変えるだけで、まだどこかで生息しています。しかも、超音波に慣れたり、スプレーの噴射が終わったりすると戻ってきます。
ペットには安全ですが、ネズミ駆除としては決定打にはならないと言えるでしょう。
ネズミを生け捕りにするには、エサを入れたカゴやバネトラップなどのワナを仕掛ける方法と、粘着シートを使う方法があります。超音波でネズミを追い払うのではなく、確実に捕まえることができるのがメリットです。
ただ、ペットや乳幼児が近づかないように注意が必要です。カゴトラップでもクマネズミなど大きなネズミを捕獲する場合はカゴ自体が大きくなります。子猫やハムスターなどの小動物なら入ってしまうことがあります。
バネ式の仕掛けもバネの力が強力です。大人でも指をはさむことがあるため、子どもが触らないように配慮しましょう。
粘着シートの粘着力はかなり強力です。ゴキブリを捕るシートとは比較になりません。
もし、乳幼児の髪の毛にくっつくと、取れなくなってしまいます。もちろん、子猫やハムスター、リスなどの小動物のペットも、粘着シートに触れると離れなくなります。毛を切り取るなどで離すしかないでしょう。
これらの仕掛けを置く場合は、ペットや子どもを近づけないようにしましょう。また、入り込めないように柵を置くなどの工夫が必要です。
生け捕りにする駆除方法は確実ですが、1度に1匹しか捕れません。ネズミは繁殖力が強いので、数が多いとすべてを駆除するのは困難でしょう。
また、生け捕りにしたネズミの処置にも苦慮します。野原などに放つとどこかで生き延びて繁殖するので、死亡させる必要があります。それに苦痛を感じる人が多いようです。
殺鼠剤(さっそざい)や毒を混ぜたエサを置いておき、ネズミに食べさせて死亡させる駆除方法です。
ペットや子どもがいる家庭では、これが一番心配なのではないでしょうか。
殺鼠剤の成分にはどのようなものがあるのか、見てみましょう。
成分 | ネズミへの作用 | 人体への影響 |
---|---|---|
ワルファリン | 抗凝固(血液が固まるのを防ぐ)薬剤で、ネズミが服用すると網膜内で内出血をし視力が低下する。屋外など明るいところに出ていくと同時に、体内で内出血を起こし死亡する 遅効性なので、少しずつ蓄積して効果を発揮する |
催奇形性の心配があるため、妊婦さんは禁忌とされている |
クマリン | 桜の葉などに含まれる芳香成分のひとつ。血液の抗凝固作用がある。遅効性なので、ネズミは毒と知らずにエサを食べ続け、次第に死に至る | 過剰摂取すると肝機能に問題が出る可能性がある |
ジフェチアロール | 体内で内出血を起こし、死亡する。クマリン系の殺鼠剤に慣れてしまったスーパーラットにも効果を発揮すると言われる。遅効性 | 人体にも有害なので乳幼児やペットには要注意 |
リン化亜鉛 | 体内で胃酸と反応してリン化水素ガスが発生し、呼吸困難になって死亡する。即効性がある | 人間が少量摂取しただけでも嘔吐や昏睡などの症状が現れる |
このようにどれも薬剤なので、ペットや人間が口にした場合、何らかの影響を受ける可能性があります。特にリン化亜鉛は少量でも強い影響が出るので要注意です。
ペットや乳幼児がいる家庭では、ネズミ駆除は慎重に行う必要があります。しかし、ネズミを放置しておくと、ダニや感染症の心配があるため、ペットや乳幼児への影響が少ない方法で対策を進めましょう。
ペットの中でも子猫やハムスター、リスなどは身体が小さい上に、すばしっこく動きまわります。また、乳幼児も好奇心が旺盛で、どんなものでも手に触れたり、口に入れたりします。
ネズミ駆除をする場合は、次の点に注意しましょう。
このように仕掛けに対する注意と、ペットや乳幼児の体調の変化に対する注意をきちんと行うことが大切です。
ネズミやイエダニや病原菌を家の中に持ち込むため、少しでも早く駆除することが大切です。
駆除の方法には、次の3つの方法があります。
どれもペットや人間に何らかの影響を与えます。特に殺鼠剤はペットや人体にも悪影響を及ぼす可能性があるので、細心の注意が必要です。
仕掛けや殺鼠剤に近づかないように部屋を仕切るとか柵を設けるなどの配慮をしてあげましょう。