ネズミ駆除のお悩みを解決
ネズミの中には野ネズミのように冬眠する種類もありますが、家屋に住みつくクマネズミやドブネズミ、ハツカネズミは冬眠しません。これらの家ネズミを駆除するなら冬の方がいいと言われています。
その理由とは?詳しく解説します。
同じ小動物でもリスは冬眠しますが、家ネズミ(クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ)は冬眠しません。ただし、野性のネズミ(アカネズミ、ヒメネズミ、ハタネズミなど)は屋外で生息するため、冬は巣穴の中でじっと暖かくなるのを待っています。
では、家ネズミは寒い冬はどのように過ごしているのでしょうか。
家ネズミは冬眠はしませんが、寒さが苦手です。そのため、冬の間は家屋の中でじっと身を潜めています。居場所として考えられるのは、次のところです。
寒い時期はとにかく寒さをしのげる場所を探しています。家屋の中なら床下や屋根裏、壁の中などは風が当たらず防寒になるのでネズミの居場所になりがちです。
ネズミは一般住宅だけでなくビルにも住みつきます。
家ネズミは種類によって生息する場所が、下記のように異なります。
クマネズミ | ・天井裏や屋根裏などの高いところ ・暖かいところ |
---|---|
ドブネズミ | ・湿気が多いところ ・側溝やドブ |
ハツカネズミ | ・高いところは苦手 ・乾燥に強い ・狭い場所が好き(壁の中など) ・市街地よりも農地に多い |
特に暖かいところを好むクマネズミは、ビルやマンションなどの気密性が高い建物に入り込むことがあるので、油断は禁物です。
冬でも……というか、冬だからこそ……と言うべきか、とにかく冬でもネズミは家の中に隠れています。
しかも、動きはそれほど活発ではありません。比較的おとなしくしているためにネズミの動きを察知できず、「家の中にネズミはいない」と思い込む人がいますが、決してそんなことはありません。
次のような兆候があれば、家の中のどこかにネズミがいると考えていいでしょう。
家の中で次のような状況があれば、ネズミがいる可能性があります。
足音や鳴き声 | 冬であっても生きている限り、足音や鳴き声が聞こえる。特に子ネズミが生まれるとチューチュー、チュッチュッという鳴き声がする |
---|---|
何かをかじる音 | 前歯で壁や柱などをかじるガリガリ、カリカリという音がする |
食料品がかじられる | キッチンやリビングに置いていた食べ物がかじられたり、袋に穴が開いていたりする |
糞が落ちている | 廊下や室内の壁際などに糞が落ちている |
壁や柱の穴 | 壁や柱、家具をかじって穴ができる |
停電 | 屋根裏などの電気ケーブルをかじるので、断線して急に停電になることがある |
近所でネズミの駆除をした家や解体工事をした建物がある場合は、そこからネズミが逃げ出すことがあります。急に住み家を失ったネズミは寒空の下で暖かい場所を求めています。
それまでネズミの気配がなかったのに、急に上の表のような兆候が見られたら、あなたのもとに避難してきたネズミかも知れません。
冬がネズミ駆除のベストシーズンと言われるのはなぜなのでしょうか。その理由として、次の3つが考えられます。
ネズミの姿が見えないからと言って何もせずにいると、どんどん繁殖していきます。ネズミの種類にもよりますが、春(3~5月)と秋(10~11月)が繁殖期のピークだと言われています。
すると冬の寒い時期を迎えたネズミの一家は寒さ防ぐために民家に入り込みます。
なお、ネズミは上記の繁殖期(春と秋)以外は繁殖しないということはありません。秋に生まれた子ネズミも2ヶ月後には妊娠出産が可能です。
そのため、ネズミの数が少なくてもしっかり駆除しておかないと、冬季でも増えていきます。冬にきちんと駆除しておきましょう。
ネズミを始めとするほ乳類は、冬は冬眠しなくても活動量が低下します。寒さに耐えてじっとすることが多くなるのです。
本来すばしっこい動きをするネズミですが、冬はおとなしくなります。この時期はカゴトラップや粘着シートのようにネズミの動きを先回りして仕掛ける駆除方法よりは、殺鼠剤(さっそざい)や毒餌の方がおすすめです。
寒くても食べることは必要なので、エサのニオイにつられて殺鼠剤や毒餌を口にする可能性があります。
ネズミの駆除は粘着シートやカゴトラップのようにネズミ捕りの仕掛けで捕獲する方法と、殺鼠剤などの薬剤を使って死亡させる方法があります。
ネズミ捕りはネズミを生け捕りにする方法ですが、殺鼠剤は毒餌を食べて移動した先で死亡します。どこで死んでいるのかがわからず、しかも夏場は早くに腐敗するため悪臭に悩まされることになります。
しかし、冬は腐敗が遅いので、駆除しやすい点がメリットだと言えます。
たとえ冬でも死骸は腐敗します。そのため、仕掛けた殺鼠剤や毒餌を食べた跡があれば、速やかに死骸を見つけて処分しましょう。
また、ネズミの物音がしなくなったという場合は、逃げ出したということよりもどこかで死亡している可能性が高いと考えられます。
この場合も死骸を探して処分することが大切です。
せっかく駆除をしても、ネズミの侵入口があるとまた別のネズミがやってきます。駆除が終わったら、侵入口をふさいでおきましょう。
では、ネズミの侵入口とはどんな場所でしょうか。ネズミは人間が想像するよりも小さな場所からでも入り込みます。
次のような場所をチェックしてみましょう。
むやみに侵入口をふさいでしまうと、人間の生活に支障が出る場合があります。特に通気口をふさぐと、通気ができません。そのような場所は金網を張って侵入を防ぎつつ、通気を確保しましょう。
ひび割れをそのままにしておくと、雨漏りの原因にもなります。ネズミ対策も兼ねて、パテなどでふさいでしまいましょう。
パテを塗れないし金網も張れないという場所は、洗い物に使用する金属製のたわしを使ってふさぐ方法があります。
いずれにしても侵入口をふさいで、新たにネズミが入り込まないように対策することが大切です。
ネズミはしっかり駆除しておかないと春にかけて繁殖して数が増えてしまいます。冬の時期こそ根絶したいものです。
もし自分で駆除するのが不安という場合や、どこに潜んでいるのかわからない、侵入口がわからないという場合は、専門業者に依頼しましょう。
やっかいな死骸の処理をはじめ、侵入口の閉鎖などもやってもらえます。複数の業者で見積もりを取ると費用の相場や手法がわかるのでおすすめです。
家ネズミ(クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ)は冬眠しません。寒さを防ぎ食料を確保するために、民家やビルなどに住みつきます。
また冬季は秋に生まれた子ネズミが活動を始めます。早くに駆除しないと、その子ネズミたちが妊娠・出産をするのでさらに数が増えてしまいます。
幸い、冬季はネズミがおとなしくなること、エサを求めるので殺鼠剤で駆除しやすいこと、死骸の腐敗が遅いことなどの理由で駆除に適した季節です。春の繁殖期を迎えるまでに、きちんと駆除しておきましょう。