鍵交換のお悩みを解決

鍵交換をするならどんな種類がおすすめ?

Some door keys aligned on old wooden surface, safety and security concept background.

鍵交換をするとき、どのような種類の鍵に交換するのかということは、非常に重要です。安さ重視で選んでしまった鍵は、防犯性があまり高くないかもしれません。かと言って、性能を重視しすぎるあまり、銀行に導入されているような鍵を選ぶと、かなり高額な費用がかかってしまうでしょう。

家の形態や経済的事情を考え、それぞれの家庭に合った種類の鍵を選ぶことが大切です。ここでは、具体的にどのような種類の鍵があるのかを紹介していきます。ご自宅の鍵を交換するときは、参考にしてみてください。

住宅の鍵交換で最も一般的な「シリンダー錠」は主に5種類

現在多くの住宅や建物で使用されているのは、「シリンダー錠」と呼ばれる鍵です。「シリンダー」とは、鍵を差し込んで錠前を操作する部分、つまり鍵穴のことを指します。鍵穴は円筒状になっています。

太い円筒(外筒)の中に細い円筒(内筒)が入っており、鍵を差し込んで回すことで内筒が回転し、鍵が開閉するという仕組みです。外筒と内筒は複数のタンブラー(障害)で貫かれており、鍵のくぼみとタンブラーが一致しなければ、内筒を回すことができないようになっています。

「ディスクシリンダー錠」という種類の鍵は防犯性が低い!早めに鍵交換しよう

「ディスクシリンダー錠」は、ギザギザの形をしたよくある鍵のことで、戸建てやマンションなどでよく使用されています。別名で「ウェーハータンブラー錠」とも呼ばれており、最も普及率が高いと言われています。

ピッキング犯

しかし、ピッキング犯からすれば簡単にピッキングできる鍵なので、防犯性は非常に低いです。

過去に爆発的に普及したため、今でもディスクシリンダー錠を使用している家庭が多いですが、いつ空き巣に入られてもおかしくない危険な状態と言えるでしょう。

ディスクシリンダー錠に鍵交換するメリットはあまりないので、ほかの種類の鍵がおすすめ

ディスクシリンダー錠のメリットといえば、合鍵を作りやすいということくらいで、デメリットのほうが圧倒的に目立ちます。そのため、ディスクシリンダー錠は製造の廃止が進んでおり、新築の建物で使用されることはほとんどなくなってきています。

したがって、これから鍵を交換するとなったとき、ディスクシリンダー錠を選ぶことはおすすめしません。また、現在自宅の鍵にディスクシリンダー錠を使用しているのであれば、早めに防犯性の高い種類の鍵に交換したほうがいいでしょう。

「ピンシリンダー錠」という種類の鍵も防犯性は低め!鍵交換したほうがいい

「ピンシリンダー錠」も、よく使用されている鍵です。一列に並んだタンブラーがピンのようになっていることから、「ピンタンブラー錠」とも呼ばれています。鍵の刻みが一方向にしかないという特徴があります。

ピンの形状をさまざまなものに変えることで、ディスクシリンダー錠よりはピッキングされにくいと言われているものの、防犯性は低いです。メリットはディスクシリンダー錠と同様、合鍵が作りやすいということです。

しかしこれはメリットであると同時に、ほかの人に勝手に合鍵を作られる危険性が高いというデメリットでもあります。現在ピンシリンダー錠を使っているのであれば、性能の良い鍵に交換することをおすすめします。

「ディンプルシリンダー錠」は、これから鍵交換をするご家庭に最もおすすめの種類

ディンプルキー

一般的なご家庭の鍵交換には、今のところ「ディンプルシリンダー錠」が最もおすすめです。ディンプルシリンダー錠は、別名「ディンプルキー」とも呼ばれており、鍵の表面にデコボコのくぼみがあるのが特徴で、先端は丸っこくなっているものが多いです。

裏表がなく、どちらの面を上にして差し込んでも開閉できる「リバーシブルキー」も、ディンプルシリンダー錠の中には多く見られます。

主な製品として、MIWA社のJN・PRシリンダー、GOAL社のV18シリンダー、川口技研社のGH、ALPHA社のFBロック、KABA社のKaba star neoシリーズ・Kaba Aceなどが挙げられます。

鍵交換をするとき、ディンプルシリンダー錠がほかの種類よりもおすすめの理由

ディンプルシリンダー錠は、ピンシリンダー錠よりも複雑な構造になっています。複数方向からタンブラーが刺さっている上に、本数も多いため、ピンシリンダーよりもピッキング耐性が高いでしょう。

空き巣の中にはディンプルシリンダー錠に対応した器具を使用し、ピッキングできる者も存在しますが、ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠に比べると、ピッキングに時間がかかります。

防犯性が高いため、新しい戸建てやマンションで取り入れられています。価格もディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠よりは高いものの、一般的な家庭でも手の届く金額なので、これから新しい鍵に交換するのなら、ディンプルシリンダー錠が最もおすすめです。

ディンプルシリンダー錠に鍵交換するデメリットは、ほかの種類に比べると合鍵を作りにくいこと

ディンプルシリンダー錠は、ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠に比べると、合鍵を作りにくいというデメリットがあります。ディンプルシリンダー錠の合鍵を作るには、専用機材を使わなければならないのですが、高額な機材のため、購入できない鍵屋さんも多いです。

そのため、鍵屋さんにディンプルシリンダー錠の複製をお願いしても、断られるケースが少なくありません。もし合鍵を作ってもらえたとしても、鍵を差し込めなかったり、抜けなかったり、鍵穴が壊れてしまったりといったトラブルが発生することがあります。

また、ほかの種類の鍵よりも、費用が高額になる傾向があります。しかし、ディンプルシリンダー錠のメーカーによっては、購入したときに合鍵が複数個付いてくることがあります。合鍵をたくさん欲しい場合は、付属する合鍵の数に着目して、製品を選ぶといいでしょう。

安く鍵交換するために、安物のディンプルシリンダー錠を選ぶのは危険!同じ種類の鍵でも質はピンキリ

メジャーなディンプルシリンダー錠は、ゴール社のV18シリーズや、KABA社のKaba star neoなどがあります。ほかにもさまざまなメーカーのものがありますが、あまりに安すぎるものは、性能が低い可能性が考えられます。

安く済ませたいと思うのは当然のことですが、鍵は家族の生命や財産を守るという重要な役割を担うものですから、安さばかり追求するのは良くありません。鍵を交換するときは、安いディンプルシリンダー錠よりも、できるだけ大手メーカーの製品を選びましょう。

「マグネットタンブラーシリンダー錠」もピッキング対策の鍵交換におすすめの種類

マグネットタンブラーシリンダー錠は、鍵の側面に磁石が埋め込まれている鍵です。鍵とタンブラーに埋め込まれている磁石のS極とN極が反発しあうことで、内筒が回転する構造になっています。S極とN極の配列が、どれか一つでも違えば内筒が回転することはありません。

その上、タンブラーを鍵穴内に露出させる必要はなく、鍵穴にピックを差し込んでも、磁石のタンブラーを動かすことはできないため、普通にピッキングしようとしても100%不可能です。ですので、防犯性は非常に高いと言えるでしょう。

マグネットタンブラーシリンダー錠への鍵交換は、ほかの種類の鍵とは違った注意点がある

マグネットタンブラーシリンダー錠には、以下の2つの弱点があります。

  • マグネットの磁力は弱まる。
  • 鍵からマグネットが脱落することがある。

マグネットタンブラーシリンダー錠を長く使用し続けるには、定期的にメンテナンスをする必要があるでしょう。ちなみに、マグネットタンブラーシリンダー錠の中で代表的なのは、MIWA社のECシリンダーという製品です。

ディスクシリンダー錠の後継「ロータリーディスクタンブラー錠」も鍵交換におすすめな種類

「ロータリーディスクシリンダー錠」は、ディスクシリンダー錠の後継として開発されました。この種類の鍵のタンブラーは中間部品としての役割を担っており、外筒と内筒とを貫いて回転を阻止する役割は、ロッキングバーという部品が果たしています。

ロッキングバーは、正しい鍵を差し込まなければ回転しません。そのため、ピッキングすることが難しいです。見た目はディスクシリンダー錠とそっくりですが、防犯性はかなり高いと言えるでしょう。

合鍵を作成するときは、正確に作らなければ鍵穴から抜けなくなってしまうといったトラブルが発生することがあるので、注意が必要です。代表的な製品は、MIWA社の、U9、PR、PR-Jシリーズが挙げられます。日本では今のところ、住宅以外でほとんど使用されていません。

デジタルキーへの鍵交換も人気!おすすめの種類は?

「暗証番号錠」に鍵交換すると紛失の心配なし!ものを失くしやすい人におすすめの種類

■タッチパネル画面はイメージです。撮影用にデザインしたものです。本物ではありません。

「暗証番号錠」は、ボタンやテンキーなどで暗証番号を入力して開けるタイプの鍵で、徐々に人気が出てきています。暗証番号錠には、ドアを閉めると自動的に鍵が閉まるオートロック式のものも多いです。

停電のときでもドアを開閉することができるので、心配いりません。ピッキング被害に遭う可能性もないでしょう。鍵を持ち歩く必要がないので、ものを失くしやすい人には特におすすめの鍵です。家族の人数分の鍵を複製する必要もありません。

万が一暗証番号が他人にバレても、すぐに新しい暗証番号に変更することができます。ただし、暗証番号を忘れると、開錠することができなくなってしまうので、注意しましょう。

暗証番号錠に鍵交換をするとき、暗証番号錠は2種類のどちらかを選ぶ

暗証番号錠は、以下の2種類に分けられます。

  • 機械式
  • 電気式

機械式の場合、電気配線工事や電池の交換をする必要はありません。電気式の場合、電気配線工事が必要なものと、電池を使用するものがあり、電池を使用するものは、交流電源を使うものと、バッテリーで動くものの2種類があります。

暗証番号錠の代表的な製品として、ALPHA社のEDロック、MIWA社のU9TK4Lシリーズ、長沢製作所のキーレックスシリーズが挙げられます。

持ち運びに便利な種類「カードキー」に鍵交換するのもおすすめ

Male hand holds white empty card over gray background, close up photo with selective focus

カードキーは、カードが鍵になったものです。定期入れやお財布に入れることができるので、持ち運びがしやすいでしょう。カードキーの仕組みはメーカーによってさまざまです。

例えば、カードを差し込んでシリンダーを回転させる仕組みのものや、かざしたり差し込んだりしただけで開錠できるICカードになっているものがあります。

カードキーをよく目にするのはホテルでしたが、ピッキング被害に遭いにくいので、最近は賃貸物件で導入されることも増えてきました。メジャーな製品には、LIXIL社のCAZAS、YKK AP社のピタットキー、GATEMAN社のWV20などがあります。

カードキーに鍵交換したときの注意点とは?ほかの種類の鍵よりも慎重に扱おう

カードキーは便利な上に防犯性も高いですが、特殊な鍵なので、合鍵は作りにくいです。また、カードが折れたり欠けたりすると、使用できなくなるかもしれないので、丁寧に扱いましょう。

「生体認証錠」という種類への鍵交換は高額!だが防犯性はかなり高い

「生体認証錠」は、「バイオメトリックス錠」とも呼ばれており、指紋・掌紋・虹彩・網膜・声紋・血管・顔などで個人を特定し、開錠する仕組みの鍵です。鍵を持ち歩かなくても大丈夫ですし、オートロック機能が付いているものが多いので、大変便利です。

ピッキング被害に遭う心配もないので、防犯性は非常に高いでしょう。銀行など、高度なセキュリティが要求される場所でよく使用されています。ただ非常に高額な費用がかかるため、個人宅ではまだあまり普及していません。

GOAL社のFTL、GATEMAN社のF10、セキュリティージャパン社のDAD-3000Fなどが代表的な製品です。

一般家庭の鍵交換には「指紋認証錠」という種類が最適

Business woman hand pushing button

生体認証錠の中でも、指紋で個人を識別する「指紋認証錠」は、以前と比べると導入しやすくなったため、一般家庭でも少しずつ取り入れられるようになってきています。

過去にはお年寄りや子どもの手や、乾燥している手の指紋は認識しづらいという欠点がありましたが、開発が進んだことにより、そのような心配はほとんどなくなってきています。

ただ絶対に大丈夫というわけではないので、設置する場合は、実機でテストをしてから決めることをおすすめします。