盗聴器のお悩みを解決
このページで分かること
「盗聴」は昔は国の機密情報を探るためのスパイや産業スパイなど大がかりなものでしたが、最近は浮気調査やストーカー目的など一般人が巻き込まれるケースが増えています。
もし自分の会話が盗聴されていたら……と思うと不安ですね。
盗聴器が仕掛けられているかどうかは「盗聴器発見業者」が調べてくれますが、業者には何か資格が必要なのでしょうか。
盗聴器発見は、次のような業者が行っています。
最近は盗聴器の発見だけでなく、盗撮カメラの調査も一緒に行う業者が増えています。
盗聴器の発見業者には、設置されているかどうかを調査し発見するだけの業者と、仕掛けた犯人を捜す探偵事務所、さらに防犯対策やセキュリティも行うホームセキュリティ会社などがあります。
自分の目的をよく考えて、どこの業者に依頼すべきかを考えましょう。
では、これらの業者が盗聴器発見や調査をするには、どのような資格が必要なのでしょうか。
盗聴器の設置を調査したり、発見したりするための資格というものは、まだありません。そのため、盗聴器の知識と高性能な盗聴器発見機があれば誰でも調べたり、探したりできます。
盗聴器の調査・発見は特別な資格がなくてもできるのですが、盗聴器の撤去には資格が必要な場合があります。
もし盗聴器が発見されれば、撤去もお願いすることになります。業者を探す場合は盗聴器の発見だけでなく撤去してもらうことも視野に入れて選ぶようにしましょう。
国家資格や公的な資格ではありませんが、業界団体が認定している資格があります。これはその資格認定制度を通して、業者の知識と技術レベルの向上、またそのレベルを一定水準に維持することなどを目的にしています。
では、そのいくつかをご紹介しましょう。
情報安全管理士はNPO法人日本情報安全管理協会が認定している資格です。ジャンルによって下記のようにいくつかの資格があり、それぞれ指定の学科試験や実技試験を受けることで取得できます。
下記の資格は学科試験、実技試験の他、面接試験もあります。
通信傍受対策総合監理士 | 通信傍受対策の総合監督者 |
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通信傍受対策特殊技士 | 上場企業における盗聴対策の専門技術者 |
通信傍受対策技士一種 | 店舗・小規模オフィスにおける盗聴対策の実務技術者 |
通信傍受対策技士二種 | 一般家庭における盗聴対策の実務技術者 |
なお、通信傍受対策技士一種は、法人対象限定の資格(通信傍受対策技士一種の資格認定試験に合格し登録された者)と、法人対象限定以外(通信傍受対策技士一種と二種の両方の資格認定登録された者)の2つの区分があります。
企業セキュリティ部門の資格は「情報保全担任者」で、企業における情報セキュリティ(ITセキュリティ、物理セキュリティ、音声情報セキュリティなど)を網羅的に行う実務者のことです。
資格は学科試験に合格すると取得できます。
音声情報セキュリティ部門は、「空間情報セキュリティプランナー」という資格があります。
音声情報セキュリティのリスクやその対策手法についての専門知識を学ぶことによって、マーケットへ最適な空間情報セキュリティソリューションを提案できる人材に対して資格認定しています。
学科試験に合格することで取得できます。
上記のようにさまざまな資格がありますが、その中でも特に「通信傍受対策技士」の資格は盗聴の発見に大きく関係するものです。
通信傍受対策技士の資格は、NPO法人日本情報安全管理協会の中でも盗聴器の探索(発見)業務のニーズが高まっているにもかかわらず調査員の技術力や信用力が消費者にわかりづらいということから認定制度を設けるようになりました。
技術力、知識力、コンプライアンスを3つの柱として試験を実施し、資格認定をしています。
なお、通信傍受対策技士は上でもご説明した通り、二種(一般家庭が対象)、一種(小規模オフィスが対象)、特種(上場企業などのオフィスが対象)に分かれています。
それぞれの対象によって盗聴器の種類や精度、扱う情報の種類やリスクが異なります。そのため、必要な技術や知識だけでなく、さらにそれぞれの場所で必要なコンプライアンスも学ぶようになっています。
探偵業者は依頼された事柄を調査するために盗聴器の発見だけでなく、盗聴器の設置や尾行なども行います。
信用できる業者を選ばないと、どこかで情報がもれるのではないか、また調査していることが相手にバレるのではないか…と不安になりますね。
探偵業者を開業するのに資格は必要なのでしょうか?
探偵業を行ったり、探偵業者として開業したりする際に、特別な資格は必要ありません。誰でもできるのですが、届け出が必要です。
探偵業を開業する場合は警察署を通して公安委員会に「探偵業開始届出書」を提出します。書類が受理されて開業が認められたら「探偵業届出証明書」が発行されます。これで晴れて探偵業として事業を行うことができます。
また、探偵事務所で探偵として働く場合も、特別な資格が必要というわけではありません。ただ、探偵は盗聴、尾行など多くの業務があります。それぞれの業務に必要な知識や技術が求められます。
そういった意味でも、上でご紹介した通信傍受対策技士の資格があると役立ちます。
日本には探偵や興信所は古くからありますが、特に規制する法律はありませんでした。
しかし、探偵や調査を依頼する契約者と業者の間でのトラブルが多いことや、違法な手段での調査、調査対象者の秘密を利用した恐喝などが多いために、調査業の中でも探偵業を対象に「探偵業の業務の適正化に関する法律」(略して探偵業法)が平成19年から施行されました。
探偵業法では、次の人を欠格事由として探偵業を営むことを禁止しています。
また、探偵業の開業届けに関しても、この探偵業法で定められています。さらに探偵業者は従業員に対して、探偵業務を適正に実施するために必要な教育を行うことも規定しています。
これらのことから、探偵業として営業している業者は警察にきちんと届けを出して「探偵業届出証明書」が発行されているはずです。
その上で通信傍受対策技士の資格があるかどうかや、過去の盗聴器発見の実績があるかどうかを確認してみましょう。
なお、上でも書いた通り、盗聴器撤去に関しては状況に応じて必要な資格があります。
それは別のページでご紹介しているので参考にしてみてください。
盗聴器の発見を行う業者は「盗聴器発見業者」「探偵業者」「ホームセキュリティ会社」などがありますが、盗聴器発見を事業として行う際に特に必要な資格はありません。
ただ、知識や技術、コンプライアンスなどを高めるためにNPO法人日本情報安全管理協会が情報安全管理士や通信傍受対策技士の資格を認定しています。
また、探偵業を開業するには特に資格は不要ですが、警察署を通して公安委員会に「探偵業開始届出書」を提出し、「探偵業届出証明書」を発行してもらう必要があります。
なお、盗聴器を発見してそれを撤去する場合は別の資格が必要になることがあるので、業者に依頼する場合は保有資格をよく確かめるようにしましょう。