防犯カメラのお悩みを解決
このページで分かること
店舗やオフィスなどの業務用だけでなく、最近は一般家庭でも防犯カメラを設置するケースが増えています。
物騒な時代、犯罪防止のためにも設置したいけれど価格はどれくらいなのか気になりますね。
そこで今回は、防犯カメラの価格や設置と維持の費用についてご説明します。
防犯カメラは設置時の初期費用と、その後の維持に関する費用(ランニングコスト)の両面で考えることが大切です。
防犯カメラを設置する場合は、次の観点で価格を考えましょう。
防犯カメラ本体代金 | 防犯カメラ本体の価格 |
---|---|
関連機器代金 | レコーダー、モニター、ケーブル、電源アダプターなど |
設置工事費用 | 防犯カメラ設置業者に支払う費用、ネジや部品代など |
必要なものがすべてセットになって販売されているケースもありますし、モニターはパソコンを使うという方法も可能です。
防犯カメラを設置した後も、必要がかかります。
メンテナンス費用 | 修理代金 |
---|---|
電気代など | 電気代、プロバイダー費用(ネットワークカメラの場合) |
セキュリティ費用 | 警備保障会社やホームセキュリティ会社と契約する場合 |
では、防犯カメラ設置時と設置後の細かい価格を見ていきましょう。
ひと口に防犯カメラと言っても、機能や性能、用途などによってさまざまな機種があります。価格も安いものから高いものまで幅広いのが現状です。
まず防犯カメラの本体価格を見てみましょう。(大手防犯カメラ専門業者の取り扱い商品を参考にしています。)
カメラのタイプ | スペック | 価格 |
---|---|---|
ドーム型カメラ(※1) | ・220万画素 ・HD-SDI ・赤外線LED搭載 ・逆光補正機能 ・防塵・防水IP66 |
26,800円 |
ボックス型カメラ(※2) | ・210万画素 ・HD-TVI ・赤外線LED ・防塵・防水IP66 ・広角対応 |
33,800円 |
無線(ワイヤレス)タイプ | ・92万画素 ・ハイビジョン ・電波到達距離 最大200m ・モニターとのセット |
33,000円 |
ネットワークカメラ | ・100万画素 ・スマホ対応 ・赤外線LED ・集音マイク ・ズーム機能 ・屋内用 |
31,600円 |
(※1ドーム型カメラ:カメラのレンズ部分を丸いドーム型で覆っているタイプ)
(※2ボックス型カメラ:カメラ本体が四角い箱型になっているタイプ。ボックス型防犯カメラには、カメラのレンズ部分をハウジングというケースで覆うタイプや筒型のケースで覆うガレット型もある)
上の表のように、どのタイプでも3万円前後が主流となっています。
ただし、ネット通販サイトなどでは1万円前後の商品も多く販売されています。
その場合はスペックや保証期間をよく確認するようにしましょう。
防犯カメラは本体だけがあっても、画像を見ることはできません。(ネットワークタイプの防犯カメラはスマホで画像を見ることができます。)
そのため、下記のような関連機器が必要になります。
関連機器 | 用途 | 価格 |
---|---|---|
レコーダー | 撮影した画像を録画する機械 | 59,400円 (HDD 2000GBの場合) |
モニター | 撮影した画像を確認する画面 | 22,800,円 (21.5型液晶モニター) |
ケーブル | 防犯カメラ本体とレコーダーをつなぐ | 約5,000円 |
防犯ステッカー | 「防犯カメラ作動中」と書かれたステッカー | 400円 |
合計 | 約87,600円 |
このように関連機器だけでも約87,600円程度かかることになります。
なお、電源コードなどは防犯カメラ本体に付属品として付いているケースが多いので、ここでは費用から省いています。
また、状況に応じてさまざまなコードやアンテナなどが必要になる場合があります。
防犯カメラの価格はメーカーによっても違いますが、何よりもスペック(機能や性能、仕様)によって差が出ます。
価格面ばかりに気を取られることなく、スペックもしっかり確認することが大切です。
防犯カメラを選ぶ際に知っておきたいスペックを見てみましょう。
スペック | 内容 | 目安 |
---|---|---|
画素数 | 画像を構成する点(画素)の数のことで、画素数が多いほど画像はきれいだが価格が高くなる | 防犯カメラの場合は100万画素~200万画素程度が理想 |
解像度 | 画像の美しさや鮮明さを示すもので、アナログ、AHD(アナログハイビジョン)、HD-SDI(ハイビジョン)などがある。AHDやHD-SDIはフルハイビジョンサイズ(1920×1080)で再生しても、鮮明な画像が見られる | AHDやHD-SDI |
電波到達距離 (ワイヤレス防犯カメラの場合) |
防犯カメラからレコーダーまで無線で送信できる距離 | 最大200mのものが主流だが、建物の建材や構造によって距離が変わるので注意 |
防水・防塵性能 | 屋外に設置する際に、雨や雪、ほこりなどの影響を受けないためにも防水・防塵性能が高いものがおすすめ | IP66が安心 |
また、他にも必要に応じて暗所撮影が可能な赤外線LEDや逆光補正機能などがあるものを選ぶといいでしょう。録画するレコーダーはHDD(ハードディスク)の容量の確認も必要です。
屋内に設置できる簡易なタイプの防犯カメラなら工事なしでも大丈夫ですが、特に屋外に取り付ける場合は配線工事が必要になります。
大手防犯カメラ専門業者の公式サイトによると、防犯カメラ1台を屋外に設置する場合の工事費用は約4万~5万円程度となっています。
ただし、設置場所によっては配線工事が大がかりになる可能性があります。また、屋外に電源ボックスを設置するなど付属品を追加する場合もあるため、事前に業者に相談してみましょう。
最後に防犯カメラを設置した後の費用がどれくらいかかるのかを見てみましょう。
防犯カメラは長く使っていると、埃や汚れが付着します。また、レンズの角度がズレて肝心の部分が撮影できていないということも……。
そういう場合は専門業者にメンテナンスをお願いしましょう。メンテナンスには次のような内容が含まれます。
これらが込みで2万円程度の費用がかかります。
もし修理が必要な場合は、別途修理費用がかかります。(費用は状況により異なります。)
防犯カメラの多くは1年~2年の保証期間があります。この間に故障や不具合があれば、無償での修理が可能なので、購入前によく確認しましょう。
(中には有償修理になるケースもあります。)
また、一般家庭用で元々安い防犯カメラを設置している場合は、メンテナンスにお金をかけるよりも、新しく買い替える方が安くなることがあります。
電気代は[消費電力×使用時間×使用日数×電力単価÷1000]で計算します。
(電力単価は電力会社によって異なりますし、実際は複雑な計算を行いますが、ここでは簡易の計算式でご説明しています。なお、電力単価は20円で計算しています。)
(例)
ここから消費電力を求めます。290mAは0.29Aとなるので、次の計算を行います。
つまり1ヶ月の電気代は約50円程度となります。
これは防犯カメラ1台の場合の電気代なのでカメラの台数が増えると電気代は台数分を掛け算することになりますが、それでも心配するほど高額になることはありません。
防犯カメラの中にはインターネットを使って画像を送信する「ネットワークカメラ(wifiカメラ)」があります。
カメラ本体とレコーダーをケーブルで接続する必要がないという便利さがありますが、ネット環境が必要になります。
職場や自宅にすでにインターネット回線を引いている場合は、それを使えば問題ありませんが、離れて暮らす実家の親の様子を見るために防犯カメラを設置するときなどはインターネット回線を引き込む必要があります。毎月のプロバイダー料金が数千円ほどかかるので、事前に費用面をよく検討することが大切です。
防犯カメラは店舗や企業、個人が独自で設置して、画像を確認することもできますが、警備保障会社やホームセキュリティ会社と契約すると緊急時に駆け付けてくれるなどのサービスが受けられます。
その場合は、月額料金がかかります。例としてアルソックのホームセキュリティサービス(戸建住宅)の場合を見てみましょう。
いずれのプランも、窓からの侵入の感知や非常通報、火災感知、緊急時のガードマン駆け付けサービスが含まれます。
プラン | 内容 | 初期費用 | 月額費用 |
---|---|---|---|
お買い上げプラン | 防犯カメラと関連機器を買い取る | 247,600円(工事費込み) | 3,500円 |
レンタルプラン | 防犯カメラはレンタルで、工事費のみ負担する | 53,000円(工事費のみ) | 6,870円 |
ゼロスタートプラン | 防犯カメラはレンタルで、工事費用の負担もなし | 0円 | 7,760円 |
ホームセキュリティサービスがあると安心ですが、利用する場合は毎月の費用のこともよく検討するといいでしょう。
なお、他社のホームセキュリティ会社でもさまざまなプランがあるので、比較されることをおすすめします。
防犯カメラ本体は数万円で購入できます。安いものなら1万円以下でも入手可能になりました。
ただし、実際に作動させるには配線工事やインターネット環境などが必要になります。また、録画するレコーダーなどの関連機器も必要です。
価格はそれぞれの機能や性能によって変わるので、どの程度のものが必要なのかをよく考えるようにしましょう。
ランニングコストとしては、電気代は月額50円程度なので、心配することはありません。ただ、警備保障会社のセキュリティサービスを利用すると、別途費用がかかります。また、店舗やオフィスなど業務用の場合は、保守点検などのメンテナンス費用も考慮する必要があります。
防犯カメラは一時的なものではなく、長く設置することが多いだけに初期費用とランニングコストをよく検討することが大切です。