ネズミ駆除のお悩みを解決

ネズミだけじゃない!害獣(イタチやハクビシン、アライグマ)の駆除はどうすればいい?

ネズミだけじゃない!害獣(イタチやハクビシン、アライグマ)の駆除はどうすればいい?

住宅やビル、店舗などに現れるのは、ネズミだけではありません。イタチなどの害獣(がいじゅう)やゴキブリなどの害虫の駆除もしなければなりません。

このページでは人の生活に影響を与える害獣の駆除についてご説明します。

ネズミ以外の害獣の種類と被害

私たちのすぐ近くには、意外と多くの動物が暮らしています。しかも、それらは人間の生活にさまざまな悪影響を及ぼす存在なのです。

身近にいる害獣

次のような生き物を害獣と呼びます。

  • イタチ
  • ハクビシン
  • アライグマ
  • タヌキ
  • モグラ
  • 鹿(ニホンジカ)
  • サル
  • イノシシ

これらの中で鹿やサル、イノシシ、タヌキなど大きな動物は専門家に対策を任せることにして、住宅に入り込む小さな生き物のイタチ、ハクビシン、アライグマを対象にご説明します。

イタチの特徴

まず、イタチから見ていきましょう。イタチはネコ目イヌ亜目のイタチ科イタチ属に分類されます。なんだかややこしいですね。

ニホンイタチが代表ですが、オコジョやミンク、フェレットもイタチの仲間です。

細長くしなやかな身体で身軽に動きます。夜行性なので、夜間活動をしています。住宅街の中で夜、道路を横切る小動物を見かけることがあります。ネコのように見えますが、イタチの可能性があります。

イタチはネコよりも細く、体重は2Kg以下で小柄です。かわいい目をしていますが、性格は凶暴、肉食なのでネズミや小鳥、ウサギなども食べてしまいます。

肉しか食べないというわけではなく、雑食性なので野菜や残飯なども食べてしまいます。また、民家に入って食べ物を探すことがあります。

ハクビシンの特徴

ハクビシンは食肉目ジャコウネコ科ハクビシン属に分類されます。

額の部分から鼻まで白い線があるのが特徴で、それが「ハクビシン(白鼻芯)」の名前の由来になったという説があります。

夜行性で木登りが得意です。木に登って果実を食べることがあります。また、森の木の穴や洞窟、民家の屋根裏、倉庫などに住みつきますが、いくつのも住み家を転々とすることもあります。

好物は果実や野菜、小動物、昆虫などです。

アライグマの特徴

アライグマは食肉目アライグマ科アライグマ属に分類されます。
外見は小さなタヌキのように見えますが、太いシッポに大きな縞模様が入っているのが特徴です。

両手で器用に食べ物をつかんで食べたり、水辺でザリガニなどを捕って食べる様子が「食べ物を洗っているように見える」ということからアライグマと呼ばれるようになったと言われています。

見た目はかわいく、アニメにも登場するほどですが、性格は攻撃的でイヌやネコを襲うこともあります。

好物はカエルやザリガニ、は虫類、昆虫などで、人間の食べ物も好んで食べます。

害獣による被害はさまざま

イタチ、ハクビシン、アライグマは私たちの生活にさまざまな被害を及ぼします。

イタチ ・ペットの小動物を食べる
・農作物や家の食材を食べる
・糞尿の被害
・ダニやノミを媒介する
・天井裏の断熱材で巣を作る
ハクビシン ・農作物や家の食材を食べる
・糞尿の被害
アライグマ ・狂犬病を媒介する
・脳神経障害を引き起こす回虫を媒介する
・アライグマに寄生するマダニを媒介する
・糞尿の被害

これらの害獣はネズミよりも身体が大きいため、糞尿の量も多くなります。しかも、イタチは同じ場所で糞尿をする習性があるため、悪臭やカビ、シミなどの原因になります。

ダニや感染症の媒介に注意

ネズミはダニや病原菌を媒介しますが、イタチやハクビシン、アライグマもさまざまな病原菌を媒介します。

特にアライグマは人を死に至らしめる回虫やマダニを持ち運ぶため、見かけたら早く駆除しなければなりません。

アライグマの被害が急増中!

環境省自然環境局によると、サギやサンショウウオなどをアライグマが食べることで生態系に影響が出ているとのことです。

また、2012(平成24)年度には近畿地方だけで約1億6,000万円、全国で約3億4,000万円の農業被害が発生しています。一般住宅の屋根裏で糞尿をしたり、寺社などの文化財を破損したりとさまざまな被害が発生しています。

近年ではアライグマの数が増えて、駆除が追い付かない状況ということです。

ネズミ以外の害獣の駆除はどうすればいい?

ネズミの駆除は殺鼠剤や超音波装置、ネズミ撃退スプレー、粘着シートなどが市販されていることからもわかる通り、個人が駆除することができます。

害獣駆除に関する法律

しかし、イタチ、ハクビシン、アライグマなどの害獣に対しては以下のような法律があり、駆除する際の規制があります。

  • 外来生物法
  • 鳥獣保護管理法
  • 狩猟鳥獣

外来生物法とは

「外来生物法」は、特定外来生物(海外から日本に入ってくる生物)によって生態系や人の生命、身体、農林水産業などへの被害を防止することを目的として、特定外来生物の飼育や保管、運搬、輸入を規制する法律です。

特定外来生物とは

特定外来生物には、アライグマ、アメリカミンク、ヌートリア、タイワンリス、タイリクモモンガなどがあります。
イタチ科ではアメリカミンクが指定されていますが、オコジョやニホンイタチ、フェレットなどは特定外来生物には指定されていません。
他にも鳥類(ヒヨドリなど)やは虫類(カミツキガメやキノボリトカゲなど)、両生類(コヤスガエルなど)、魚類(ヨーロッパナマズ、ブルーギルなど)など多くの特定外来生物があります。

ハクビシンは日本に移入した時期がはっきりしないということから特定外来生物には指定されていませんが、鳥獣保護法による狩猟鳥獣に指定されています。

特定外来生物の駆除はどうすればいい?

特定外来生物は、次のことが禁じられています。

  • 飼育
  • 運搬(生きたまま移動させる)
  • 保管
  • 野外に放つこと
  • 輸入
  • 許可を受けていない者への譲渡

よくペットとして飼っていた外来生物が手に負えなくなったからと外に放したところ、生態系を乱す原因になったという事例がニュースになっています。

外来生物法ではそういったことを禁止しているのです。

特定外来生物の駆除は、「鳥獣保護法」で捕獲が規制されているほ乳類と鳥類を除いて、誰でも自由に行えます。
ただし、捕獲しても、生きたまま他の場所に移動することはできません。

鳥獣保護管理法とは

鳥獣保護管理法は、希少鳥獣の保護や増え過ぎた鳥獣を管理することなどを目的に定められたもので、狩猟による捕獲を除いて原則として捕獲や殺傷が禁止されています。ただし、生態系や農林水産業に対して、鳥獣による被害等が生じている場合や学術研究上の必要性が認められる場合などには、環境大臣または都道府県知事の許可を受けて捕獲することが認められています。

鳥獣保護管理法の対象となる鳥獣

この法律の対象となるのは、ほ乳類と鳥類に属するすべての野生生物です。ただし、家ネズミ(クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ)と一部の一部の海棲ほ乳類(ゴマフアザラシ、ジュゴンなど)は除きます。

狩猟鳥獣とは

生活環境や農林水産業または生態系に対して有害な生き物を狩猟鳥獣に指定しています。
狩猟鳥獣の対象になっているほ乳類は、アライグマ、ハクビシン、タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、テン(亜種のツシマテンを除く)、イタチ(オス)、チョウセンチタチ(オス)、ミンク、アナグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ(雑種のイノブタを含む)、ニホンジカ、タイワンリス、シマリス、ヌートリア、ユキウサギ、ノウサギです。

ただし、メスのイタチは狩猟鳥獣ではありません。

狩猟鳥獣の狩猟を行うには、「狩猟免許」(網猟免許、わな猟免許、第一種銃猟免許、第二種銃猟免許)を取得し、狩猟する地域の塗装府県に狩猟者登録をする必要があります。

そのため、アライグマやハクビシン、イタチのオスは狩猟免許がない個人が駆除することはできません。

アライグマの駆除は自治体が力を入れている

アライグマは繁殖力が強く、全国各地に生息するようになりました。また、特定外来生物に指定されているため、個人が捕獲しても移動ができません。そのため、国や都道府県が駆除に力を入れています。

害獣駆除は資格を持つ人に任せること

このようにアライグマやハクビシン、イタチの駆除は、さまざまな法律で規制されています。例えばアライグマが家に侵入してきたので、夢中で捕まえたとしてもそれをどこかに移動することはできません。

しかも、アライグマの身体からさまざまな病原菌を感染されるリスクもあります。必ず専門業者に依頼しましょう。

害獣を寄せ付けない対策が重要

アライグマやイタチなどは、同じ場所に糞尿をする習性があります。また、繁殖力が強いので、油断するとすぐに増えてしまいます。

そこで害獣を寄せ付けない対策を取っておきましょう。下記の方法が有効です。

  • 家のまわりに生ゴミや野菜くずなど野生動物の食べ物を置かない
  • 侵入口をふさぐ
  • 忌避剤や撃退スプレーを使う

このように、家に入らせない工夫や近づかない工夫をして対策をしましょう。

ネズミ以外の害獣駆除について~まとめ

最近はアライグマやハクビシン、イタチなどが住宅に入り込み、生息するケースが増えています。天井裏で足音がするのでネズミだと思ったらイタチやアライグマだったという事例も多いようです。

これらの害獣は糞尿の量が多く悪臭の原因になる上に、さまざまな病原菌を媒介します。少しでも早く駆除すべきなのですが、これらは外来生物法や狩猟鳥獣として個人での捕獲や駆除が規制されています。

まずは家に寄せ付けない対策をして、早めに駆除業者に相談しましょう。