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病気や害虫に強いトマトの品種は?「千果」や「桃太郎」がおすすめ

病気や害虫に強いトマトの品種は?「千果」や「桃太郎」がおすすめ

トマトは品種が多く、比較的育てやすい野菜と言われています。
とはいえトマトづくりをはじめて、「植えたはいいけど、育て方が悪くて食べられなかったらどうしよう」という心配は、多くの方がお持ちではないでしょうか。実際、トマトは育てるにあたって病害虫被害が出やすい野菜の一つと言われています。
そこで今回はミニトマトと大玉トマトに分けて、病気や害虫に強い品種を中心に、初めてでも育てやすい種類のトマトをご紹介します。

耐病性があり育てやすいミニトマトの品種

糖度も高い「千果」シリーズや「ココ」

まずご紹介するのは耐病性とともに糖度も高いトマトです。
「せっかくトマトを育てるなら甘みもほしい」という方には、「千果(ちか)」シリーズや「ココ」といった品種がおすすめです。

品種名 特長 色味と形 育て方のポイント
CF千果 葉かび病や斑点病に耐性を持つ。極早生種なので気温が低くても収穫しやすい。 色味は濃赤色で光沢があり、きれいな球形で形もそろいやすい。 水のやりすぎに注意し、追肥は1回あたりの量を少なく、回数で補う。
千果 トマトモザイクウイルスや萎ちょう病、サツマイモネコブ線虫に耐性を持つ。メガネと呼ばれる異常主茎の発生が少なく、家庭菜園に最適な栽培しやすい品種。一般的な糖度は8~10度。 鮮やかな赤色で光沢があり、きれいな球形。果ぞろいも良好。 できるだけ雨に濡れないように育てる。
千果99 黄化葉巻病イスラエル型や葉かび病、斑点病、トマトモザイクウイルスなどに耐性を持つ。極早生種なので栽培している間一定の収穫量が見込める品種。 恋赤色で光沢のある果実。きれいな球形で果ぞろい良好。 過度な水やりに注意。元肥は控えめにして追肥に重点を置く方がいいが、1回あたりの追肥は少なく回数で補う。
ココ 葉かび病や斑点病に耐性を持つ。早生種で気温が低くても収穫しやすい。肥料の吸収力も強いので長期栽培に適している。 果実の色は鮮やかな赤色で光沢があり、大きさはミニと中玉の中間サイズ。肉質はかため。 過度の水やりに注意し、追肥をするときは1回に多くやりすぎず、回数で補う。

甘みが強いミニトマトの品種は、他にも「ミニキャロル」や「小桃」などがあります。

たくさんの果実がつくミニトマトの品種なら「ペペ」

「たくさん収穫したい!」という人におすすめのミニトマトの品種は「ペペ」です。一房に30果ほど、果実がつくのが特長で、糖度も高く食べやすい品種です。色味は鮮やかな赤色で球形、極早生種なので早く食べられるのも魅力的です。トマトモザイクウイルスや萎ちょう病にも耐性があり、肥料の吸収力もあるので家庭菜園にも適しています。

形が面白い「レッドペア」やフルーツのような甘さが人気の「アイコ」

特別な耐病性を持つわけではありませんが、「ちょっと変わった形のミニトマトが作ってみたい」という場合におすすめな品種もご紹介します。「レッドペア」や「アイコ」という細長いミニトマトの品種です。

品種名 特長
レッドペア 色味は赤色で、細長く、上部に比べ下部がふくらんだ洋ナシ形の品種。つまみやすく、プランターでも育てやすい。バランスのよい甘みが味わえ、サイズは3㎝ほど。黄色い色が特徴的な品種、「イエローペア」もある。
アイコ 色味は赤色で、全体に細長くふくらんだプラム形の品種。フルーツのような甘さが特長で、リコピンが普通のミニトマトの約2倍含まれている。

赤じゃないミニトマト品種「オレンジ千果」

「トマト=赤」というイメージがありますが、最近はスーパーでも黄色や緑が混じったような赤いトマトを見かけることもあります。家庭菜園でも育てられる「オレンジ千果」なら耐病性もあり育てやすい品種です。

品種名 特長 育て方のポイント
オレンジ千果 葉かび病や斑点病などに耐性があり、糖度は8~10度と高め。果実はきれいなオレンジ色で、つやがあり、通常の赤色品種よりカロテンの含まれる量が多い。 過度の水やりに注意し、追肥は1回に多く与えるのではなく、回数を増やす。以上主茎予防には元肥を控え気味にして追肥を主体にする。

他にも、特別な耐病性はないものの、黄色いトマトの「イエローピコ」は糖度6~7度で甘く、育てやすい品種として知られています。さらに鮮やかな黄色が特徴的な「イエローミミ」という品種も、実つきがよく家庭菜園に適した品種です。

耐病性があり育てやすい大玉トマトの品種

定番人気の「桃太郎」シリーズは品種の数も豊富

ミニトマトに比べると少し難易度が上がるものの、その分出来上がりの感動が味わえる大玉トマト。そんな大玉トマトでは耐病性のある品種、「桃太郎」シリーズが定番人気です。

品種名 特長 色味 育て方のポイント
ホーム桃太郎 トマトモザイクウイルスや萎ちょう病、サツマイモネコブ線虫などに耐性があり、青枯病にも比較的強い品種。茎や葉ばかり成長して実がつきにくくなる「樹ボケ」もしづらい品種なので、家庭菜園でも育てやすい。 色味は濃い桃色。 1段目の房が500円玉大になったら1回目の追肥をする。葉と葉が重ならないよう、鉢と鉢の間を均等に広げ(鉢広げ)、極端にしおれないようにする。
桃太郎ファイト 青枯病や根腐萎ちょう病、葉かび病などに耐病性があり、サツマイモネコブ線虫にも耐性がある。糖度が高い早生種。 色味は濃い桃色で、着色が均一、色むらの派生が少なめの品種。 初めての追肥は、3段目の房の花が咲いた時期を目安にする。

耐病性のある「桃太郎」は他にも「桃太郎ワンダー」や「CF桃太郎はるか」、「桃太郎ギフト」、「桃太郎ホープ」など、たくさんの品種があります。中には冬から春にかけて栽培する極早生種の「ハウス桃太郎」といった品種もあるので、自分好みの品種を探す楽しみも生まれそうです。

酸味も感じられる品種「強力米寿」

甘いトマトもいいですが、昔ながらの酸味も味わいたい人には「強力米寿」という品種がおすすめです。トマトモザイクウイルスや萎ちょう病、斑点病などに耐性があり、比較的着果率がいい桃色のトマトです。「強力米寿」の育て方のポイントは、三段目の花房が咲いた時期を最初の追肥の目安にすることです。

プランターでも育てやすい品種「おどりこ」や「サターン」

「おどりこ」や「サターン」といった品種のトマトも育てられることが多い品種の一つです。「おどりこ」は酸味と甘みのバランスがよく、完熟しても傷みが少ないのが特長です。

「サターン」はトマトモザイクウイルスや萎ちょう病、斑点病などに耐性があり、着果率がよく暑さにも強い品種です。「サターン」の場合は、三段目の花房が咲いた時期を最初の追肥の目安にすることが育て方のポイントです。

大玉でもない、ミニでもない中玉トマト「ルイ60」

「ルイ60」は、中玉と呼ばれる大きさのトマトで、糖度6~7度、濃い赤色が特長の品種です。酸味があり、食味もよく、オールシーズン栽培できる品種なので家庭菜園にも適しています。トマトモザイクウイルスや萎ちょう病、葉かび病、斑点病などに耐性があります。

品種によってトマトの育て方はさまざま

自分好みの特長を持つトマトの品種を育てよう

トマトの品種の数は多く、追肥のタイミングや方法、水やりの注意点といった育て方も品種によって異なります。今回は耐病性があり、人気のあるトマトの品種を中心にご紹介しましたが、まだまだ他にもたくさんの品種があります。そして、甘みや酸味、食味などもそれぞれのトマトによって異なります。ぜひ自分好みの特長を持つトマトを見つけて育ててみてください。